物理的・化学的特性を活かした宮崎層群泥質岩の劣化抵抗度の分類

泥岩,頁岩等の泥質岩は,スレーキング現象に象徴されるように経年的に劣化しやすく,切土のり面の施工あるいは維持管理上問題になりやすい。このため,泥質岩の劣化の進行について事前に適切に予測・評価し対策工を講じることは,切土のり面の長期的安定性を確保するうえで重要な課題となっている。本研究では,経年劣化が切土のり面建設上の問題となっている泥質岩を対象として,原位置調査,室内試験及び X 線回折分析を行い,泥質岩の物理的・化学的特性を把握し,特性値相互の関係,及び劣化抵抗度との関係を整理した。その結果,「土粒子の密度 ρs-有効間隙率」,「自然含水比 wn-吸水率 Q」,「風化度 wd-自然含水比 w...

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Published in地盤工学ジャーナル Vol. 19; no. 1; pp. 157 - 167
Main Authors 安福, 規之, 山下, 浩二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 地盤工学会 01.03.2024
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ISSN1880-6341
DOI10.3208/jgs.19.157

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Summary:泥岩,頁岩等の泥質岩は,スレーキング現象に象徴されるように経年的に劣化しやすく,切土のり面の施工あるいは維持管理上問題になりやすい。このため,泥質岩の劣化の進行について事前に適切に予測・評価し対策工を講じることは,切土のり面の長期的安定性を確保するうえで重要な課題となっている。本研究では,経年劣化が切土のり面建設上の問題となっている泥質岩を対象として,原位置調査,室内試験及び X 線回折分析を行い,泥質岩の物理的・化学的特性を把握し,特性値相互の関係,及び劣化抵抗度との関係を整理した。その結果,「土粒子の密度 ρs-有効間隙率」,「自然含水比 wn-吸水率 Q」,「風化度 wd-自然含水比 wn」,「自然含水比 wn-有効間隙率」,「自然含水比 wn-一軸圧縮強さ qu」,「吸水率 Q-一軸圧縮強さ qu」等の相関において,劣化抵抗度が低い領域が示唆されている。
ISSN:1880-6341
DOI:10.3208/jgs.19.157