Pt/Al2O3触媒を用いたメタン脱水素転換によるC2炭化水素と芳香族類の合成

石油に代わる化石資源として天然ガスが注目されている。天然ガスの主成分はメタンであるため,メタンを直接転換できる触媒プロセスの開発が求められている。本研究では,Pt/Al2O3触媒を用いたメタンの脱水素転換を検討した。比較的温和な反応温度(550〜600 ℃)でメタンからC2炭化水素と芳香族が生成することを見出した。低濃度のCH4を用いるとC2炭化水素と芳香族類は生成せず,コーク生成が優勢となった。この結果から,Pt表面に吸着したCHx種が結合してC2炭化水素等を生成するメカニズムを提案した。Pt/Al2O3触媒はコーク析出により失活したが,酸素処理でコークを除去することで,その触媒活性が回復す...

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Published inJournal of the Japan Petroleum Institute Vol. 66; no. 5; pp. 162 - 170
Main Authors 友野, 樹, 平原, 実留, 髙村, 陸, 荻原, 仁志, 黒川, 秀樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 石油学会 01.09.2023
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ISSN1346-8804
1349-273X
DOI10.1627/jpi.66.162

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Summary:石油に代わる化石資源として天然ガスが注目されている。天然ガスの主成分はメタンであるため,メタンを直接転換できる触媒プロセスの開発が求められている。本研究では,Pt/Al2O3触媒を用いたメタンの脱水素転換を検討した。比較的温和な反応温度(550〜600 ℃)でメタンからC2炭化水素と芳香族が生成することを見出した。低濃度のCH4を用いるとC2炭化水素と芳香族類は生成せず,コーク生成が優勢となった。この結果から,Pt表面に吸着したCHx種が結合してC2炭化水素等を生成するメカニズムを提案した。Pt/Al2O3触媒はコーク析出により失活したが,酸素処理でコークを除去することで,その触媒活性が回復することが判明した。
ISSN:1346-8804
1349-273X
DOI:10.1627/jpi.66.162