脳死下臓器提供増加に伴う日本臓器移植ネットワークCo(JOTCo)とレシピエント移植コーディネーター(RTC)の連携における課題

【目的】 JOT連携業務は、心臓移植登録、ダイレクトクロスマッチ検体提出・管理、ドナー情報対応、移植後経過報告、サンクスレターがある。E-VAS導入や施設会議の運用変更に伴いJOTCoと直接連携する業務は、ドナー情報対応である。COVID-19に伴い臓器提供が激減したが、2023年は10件/月以上臓器提供がある。脳死下臓器提供増加の中、苦慮した例を通じJOTCoとRTCの連携における今後の課題について検討する。【ドナー情報対応の実際】1.同日移植、連日移植の対応2例同日移植が2件/毎週、2例同日+翌日1件に加え、4件目の連絡を受けた。4件目は人員と摘出チーム移動の問題で辞退したが、時間的猶予が...

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Published inJapanese Journal of Transplantation Vol. 58; no. Supplement; p. s133_2
Main Authors 有薗, 礼佳, 永井, 孝明, 塚本, 泰正, 堀, 由美子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本移植学会 2023
The Japan Society for Transplantation
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ISSN0578-7947
2188-0034
DOI10.11386/jst.58.Supplement_s133_2

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Summary:【目的】 JOT連携業務は、心臓移植登録、ダイレクトクロスマッチ検体提出・管理、ドナー情報対応、移植後経過報告、サンクスレターがある。E-VAS導入や施設会議の運用変更に伴いJOTCoと直接連携する業務は、ドナー情報対応である。COVID-19に伴い臓器提供が激減したが、2023年は10件/月以上臓器提供がある。脳死下臓器提供増加の中、苦慮した例を通じJOTCoとRTCの連携における今後の課題について検討する。【ドナー情報対応の実際】1.同日移植、連日移植の対応2例同日移植が2件/毎週、2例同日+翌日1件に加え、4件目の連絡を受けた。4件目は人員と摘出チーム移動の問題で辞退したが、時間的猶予があれば受諾可能であった。2.臓器搬送の問題:臓器搬送当日悪天候により急遽臓器搬送経路変更があった。3.マージナルドナーの対応 2019年~2022年の施設辞退13例のうち斡旋中止が10件あった。心臓移植は斡旋中止基準がない。4.一位候補者ダイレクトクロスマッチ再検査(バックアップ)の臓器搬送対応 バックアップの臓器搬送は、施設間に委ねられ、過去は一位候補者施設が臓器搬送を行ったが、最近は業務外とされ、臓器搬送チーム派遣準備が必要である。【今後の課題】1.複数・連日移植受諾可能なスケジュール調整2.バックアップを含む臓器搬送経路の提示3.マージナルドナー斡旋中止基準の明確化4.バックアップ施設の臓器搬送の明確化5.相互理解を深める研修等が課題と考える
ISSN:0578-7947
2188-0034
DOI:10.11386/jst.58.Supplement_s133_2