清酒酵母とワイン酵母とのプロトプラスト融合による清酒酵母の育種
(1) ワイン酵母を用いて清酒醸造を試みたところ, 清酒酵母と比較して清酒の成分組成で, アミノ酸度が低く, 高級アルコールを高生成し, リンゴ酸と酢酸が多く, コハク酸が少ないものが得られた。 (2) ワイン酵母と清酒酵母との融合株を用いて小仕込試験を試みたところ, 得られた清酒は両者の中間の値を示した。すなわち, アミノ酸度が低く, 酢酸インアミルとインアミルアルコールを高生成し, リンゴ酸が多く, コハク酸と酢酸が少なかった。官能評価では,「華やか」,「すっぎり」と評価された。 (3) 融合株で醸造された清酒のアミノ酸度が清酒酵母に比較して少なかったのは, 融合株においてアミノ酸の取り込...
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Published in | 日本醸造協会誌 Vol. 90; no. 2; pp. 137 - 142 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益財団法人 日本醸造協会
1995
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Summary: | (1) ワイン酵母を用いて清酒醸造を試みたところ, 清酒酵母と比較して清酒の成分組成で, アミノ酸度が低く, 高級アルコールを高生成し, リンゴ酸と酢酸が多く, コハク酸が少ないものが得られた。 (2) ワイン酵母と清酒酵母との融合株を用いて小仕込試験を試みたところ, 得られた清酒は両者の中間の値を示した。すなわち, アミノ酸度が低く, 酢酸インアミルとインアミルアルコールを高生成し, リンゴ酸が多く, コハク酸と酢酸が少なかった。官能評価では,「華やか」,「すっぎり」と評価された。 (3) 融合株で醸造された清酒のアミノ酸度が清酒酵母に比較して少なかったのは, 融合株においてアミノ酸の取り込み量が多いことと菌体内アミノ酸量が多いことと考えられた。 |
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ISSN: | 0914-7314 2186-4012 |
DOI: | 10.6013/jbrewsocjapan1988.90.137 |