Tenax GC捕集剤における有機化合物類の破過容量

大気中微量有機化合物類の常温捕集法における捕集剤としてのTenax GC の捕集能力を評価するために,温度20℃,流速200ml min-1の条件で,内径5.5mm,長さ21cmのガラス管にTenax GC 0.5gを充てんした捕集管における種々の有機化合物(炭素数10以下のハロゲン化合物類,脂肪族アミン類,含硫黄化合物類,含酸素化合物類,及び炭化水素類)90種について破過容量を測定した.その結果,破過容量1l以上,10l以上,及び100l以上の化合物はそれぞれ71種,47種,及び4種であった.一方,測定した化合物を,その構造別に11のグループに分類し,類似構造を有する他の有機化合物の破過容量...

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Published in分析化学 Vol. 31; no. 8; pp. 453 - 457
Main Authors 川田, 邦明, 植村, 達夫, 貴船, 育英, 富永, 泰子, 及川, 紀久雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 1982
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Summary:大気中微量有機化合物類の常温捕集法における捕集剤としてのTenax GC の捕集能力を評価するために,温度20℃,流速200ml min-1の条件で,内径5.5mm,長さ21cmのガラス管にTenax GC 0.5gを充てんした捕集管における種々の有機化合物(炭素数10以下のハロゲン化合物類,脂肪族アミン類,含硫黄化合物類,含酸素化合物類,及び炭化水素類)90種について破過容量を測定した.その結果,破過容量1l以上,10l以上,及び100l以上の化合物はそれぞれ71種,47種,及び4種であった.一方,測定した化合物を,その構造別に11のグループに分類し,類似構造を有する他の有機化合物の破過容量の推定を試みたところ,多くのグループにおいて,破過容量の対数と,沸点,分子量,及び炭素数との間に良好な一次の正の相関が,又,沸点の逆数との間に良好な一次の負の相関が認らめれた,このことから,得られた関係式により,類似化合物の破過容量の推定が可能となった.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.31.8_453