当院におけるRTCによる看護専門外来の現状と今後の課題 ~新体制に伴う業務拡大に向けて

【目的】当院では2015年にRTCが誕生し、翌年腎移植に関する看護専門外来(以下腎移植外来)を開設し、移植後患者指導管理料の算定を開始した。現在はRTC1名が病棟の副看護師長業務と兼任しながら週1回、腎移植患者とその家族を対象に面談を行っている。腎移植外来開設から約7年が経過したが、RTCの業務は多岐にわたり、患者数の増加や業務の多様化が進んでおり様々な問題を抱えている。当院ではRTCを目指して研修中のスタッフがおり今後は2人体制となる予定である。そのため腎移植外来におけるRTCの業務内容を明らかにし、問題点と今後の課題を抽出することが必要と考えた。【方法】2016年2月~2023年3月におけ...

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Published inJapanese Journal of Transplantation Vol. 58; no. Supplement; p. s326_3
Main Authors 小野里, 美智子, 関根, 芳岳, 鈴木, 和浩, 手嶋, 千とせ, 澤田, 八重子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本移植学会 2023
The Japan Society for Transplantation
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ISSN0578-7947
2188-0034
DOI10.11386/jst.58.Supplement_s326_3

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Summary:【目的】当院では2015年にRTCが誕生し、翌年腎移植に関する看護専門外来(以下腎移植外来)を開設し、移植後患者指導管理料の算定を開始した。現在はRTC1名が病棟の副看護師長業務と兼任しながら週1回、腎移植患者とその家族を対象に面談を行っている。腎移植外来開設から約7年が経過したが、RTCの業務は多岐にわたり、患者数の増加や業務の多様化が進んでおり様々な問題を抱えている。当院ではRTCを目指して研修中のスタッフがおり今後は2人体制となる予定である。そのため腎移植外来におけるRTCの業務内容を明らかにし、問題点と今後の課題を抽出することが必要と考えた。【方法】2016年2月~2023年3月におけるRTCの業務内容を調査する。【結果】腎移植外来開設から延べ1691名の患者や家族と面談を行い、474,900点の算定を行った。RTCは外来での意思決定支援や術後の患者や家族に対しての指導や心理面の援助を行っている。術前から退院後のフォローまで継続的に関わることができる反面、病棟業務と兼任であるため時間的制約があり、外来患者全員に関わることができない。また、1名で活動しているため不在時に対応するスタッフがいない等の問題点が明らかになった。【考察】今後はRTCの2人体制に向けて、現在の業務に加え、レシピエントのみならずドナーの面談、腎移植外来における時間の拡大から面談人数の枠を広げること、さらに患者満足度の向上を目指していく必要がある。
ISSN:0578-7947
2188-0034
DOI:10.11386/jst.58.Supplement_s326_3