日本のドナーコーディネーターの現状

ドナーコーディネーターは、提供者もしくは家族の意思を尊重し、適正で円滑な提供と移植が行われるように調整する役割を担っている。提供の意思を尊重するためには各医療施設が安全に提供できる体制を整備し、スタッフ教育の充実も必要になってくるが、その支援もドナーコーディネーターの役割である。また、移植医療の発展は、社会の正しい理解と支援が不可欠であり、普及啓発活動も重要な役割である。このように、ドナーコーディネーターには、緊急な提供症例の対応を行ったり、日常的には医療施設や社会全体の普及啓発を行ったりと、幅広い知識や能力が必要とされ、移植医療の発展に向けてドナーコーディネーターは中心的な役割を担っている。...

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Published in移植 Vol. 57; no. Supplement; p. s238_1
Main Authors 中村, 晴美, 縄田, 寛
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本移植学会 2022
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Summary:ドナーコーディネーターは、提供者もしくは家族の意思を尊重し、適正で円滑な提供と移植が行われるように調整する役割を担っている。提供の意思を尊重するためには各医療施設が安全に提供できる体制を整備し、スタッフ教育の充実も必要になってくるが、その支援もドナーコーディネーターの役割である。また、移植医療の発展は、社会の正しい理解と支援が不可欠であり、普及啓発活動も重要な役割である。このように、ドナーコーディネーターには、緊急な提供症例の対応を行ったり、日常的には医療施設や社会全体の普及啓発を行ったりと、幅広い知識や能力が必要とされ、移植医療の発展に向けてドナーコーディネーターは中心的な役割を担っている。しかし、所属やあっせん資格の有無、種類により、複数のコーディネーターが存在しており、勤務体系なども様々であることから、雇用環境により十分な活動ができないドナーコーディネーターも多く存在する。今回のセッションテーマである「移植ドナーコーディネーターの処遇改善には何が必要か?」の議論に向けて、本邦のドナーコーディネーターの現状について報告する。
ISSN:0578-7947
2188-0034
DOI:10.11386/jst.57.Supplement_s238_1