二段回転電場質量分離技術を用いた一次イオンビーム形成に関する研究
本解説記事においては,二段回転電場を用いた質量分離技術(REF-MS)に関して,その原理・実験結果・質量分離能の観点から解説する.本手法は,イオンビームを用いた分析における一次プローブとして,または元素選択型の新しいものづくり手法に応用することも期待される.本質量分離技術を用いることでイオンビームが質量ごとに空間分離し,目的とするイオンが光軸に回帰することで集束することを明らかにすることを目標とした.まず,GaおよびAuGe液体金属イオン源(LMIS)を搭載した集束イオンビーム(FIB)鏡筒をREF-MSチャンバに接続し,同位体及び元素分離能を評価した.さらにFIB鏡筒に真空エレクトロスプレー...
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Published in | Journal of Surface Analysis Vol. 30; no. 2; pp. 89 - 97 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 表面分析研究会
2023
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ISSN | 1341-1756 1347-8400 |
DOI | 10.1384/jsa.30.89 |
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Summary: | 本解説記事においては,二段回転電場を用いた質量分離技術(REF-MS)に関して,その原理・実験結果・質量分離能の観点から解説する.本手法は,イオンビームを用いた分析における一次プローブとして,または元素選択型の新しいものづくり手法に応用することも期待される.本質量分離技術を用いることでイオンビームが質量ごとに空間分離し,目的とするイオンが光軸に回帰することで集束することを明らかにすることを目標とした.まず,GaおよびAuGe液体金属イオン源(LMIS)を搭載した集束イオンビーム(FIB)鏡筒をREF-MSチャンバに接続し,同位体及び元素分離能を評価した.さらにFIB鏡筒に真空エレクトロスプレーイオン(ESI)源を導入し,質量選択またはクラスターサイズ選択されたイオンビームによる微小クレータおよびコバルト元素リングを形成した. |
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ISSN: | 1341-1756 1347-8400 |
DOI: | 10.1384/jsa.30.89 |