鼻内術後モデルを用いた鼻・副鼻腔における薬剤粒子の沈着挙動解析
薬剤の局所沈着特性が吸入器の種類や薬剤の噴射角度によりどの程度の差異を生ずるのかという点を明らかにするために, 鼻内内視鏡手術後に上顎洞自然口が10mm程度に拡大した場合を想定した鼻・副鼻腔数値解析モデルを用いて, 鼻・副鼻腔における薬剤粒子の沈着挙動解析を行った。計算条件として, 吸入器の器差は超音波ネブライザーとジェットネブライザーを, またエアロゾル薬剤の噴射角度は鼻前庭における水平方向から30, 45, 60度において比較検討した。これらの薬剤粒子軌道の数値解析結果から, 超音波ネブライザーで噴射角度が45~60度の場合に鼻腔全体に薬剤粒子は比較的均質に沈着し, しかも副鼻腔への薬剤粒...
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Published in | 耳鼻咽喉科展望 Vol. 46; no. Supplement1; pp. 45 - 50 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
耳鼻咽喉科展望会
15.08.2003
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Summary: | 薬剤の局所沈着特性が吸入器の種類や薬剤の噴射角度によりどの程度の差異を生ずるのかという点を明らかにするために, 鼻内内視鏡手術後に上顎洞自然口が10mm程度に拡大した場合を想定した鼻・副鼻腔数値解析モデルを用いて, 鼻・副鼻腔における薬剤粒子の沈着挙動解析を行った。計算条件として, 吸入器の器差は超音波ネブライザーとジェットネブライザーを, またエアロゾル薬剤の噴射角度は鼻前庭における水平方向から30, 45, 60度において比較検討した。これらの薬剤粒子軌道の数値解析結果から, 超音波ネブライザーで噴射角度が45~60度の場合に鼻腔全体に薬剤粒子は比較的均質に沈着し, しかも副鼻腔への薬剤粒子の到達度はジェットネブライザーの場合より高い値を示すことが明らかとなった。これらの数値解析結果はシリコン製の鼻・副鼻腔鋳型モデルによる実験結果を支持するものである。 |
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ISSN: | 0386-9687 1883-6429 |
DOI: | 10.11453/orltokyo1958.46.Supplement1_45 |