精神科病棟における転倒事故の現状

当院精神科病棟に入院中の歩行自立者129名(男性75名、女性54名)を対象に,転倒件数を一年間後方視的に調査した。結果,対象者の21.7%が転倒していた。転倒者は非転倒者に比べて年齢と、身体合併症を有する割合が高いこと,女性と閉鎖病棟に転倒発生率が高いことが確認できた。BMI,入院期間,抗精神病薬・抗不安薬処方量と転倒発生率との関連は確認できなかった。また、複数回の転倒を繰り返している対象者が数多く存在し、精神疾患患者の特徴が原因となっていることが考えられた。...

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Published in障害者スポーツ科学 Vol. 2; no. 1; pp. 53 - 58
Main Authors 細井, 匠, 武田, 秀和, 山下, 久実, 濱田, 賢一, 牧野, 英一郎, 林, やすみ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本アダプテッド体育・スポーツ学会 2004
Japanese Society for Adapted Physical Education and Exercise
Subjects
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ISSN1348-6055
2433-1430
DOI10.20796/jjadss.2.1_53

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Summary:当院精神科病棟に入院中の歩行自立者129名(男性75名、女性54名)を対象に,転倒件数を一年間後方視的に調査した。結果,対象者の21.7%が転倒していた。転倒者は非転倒者に比べて年齢と、身体合併症を有する割合が高いこと,女性と閉鎖病棟に転倒発生率が高いことが確認できた。BMI,入院期間,抗精神病薬・抗不安薬処方量と転倒発生率との関連は確認できなかった。また、複数回の転倒を繰り返している対象者が数多く存在し、精神疾患患者の特徴が原因となっていることが考えられた。
ISSN:1348-6055
2433-1430
DOI:10.20796/jjadss.2.1_53