刺激想起法と視聴反応分析による番組改善研究の試み(1) : 効果の測定

映像教材の改善研究の方法として,従来から教師や学習者等の利用者に対するアンケート調査やメディアの違いによる学習効果の比較研究,さらに学習者の学習到達度から教材の質を測定する方法等が行われてきた.一方で,映像教材のもつ情報の量と質も学習上で大きな問題であった.学習者が正しく情報を受容できるかどうかという情報処理についても議論が盛んで,メディア教育の必要性が主張されている.本研究では,こうした問題をふまえて,番組改善研究の方法を模索しようとした.イギリスの公開大学では大学教育番組の改善研究の方法として刺激想起法が用いられている.その特色は,映像教材の効果をペーパーテスト等の文字情報で評価するのでは...

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Published in日本教育工学雑誌 Vol. 11; no. 4; pp. 133 - 146
Main Authors 小島, 栄樹, 赤堀, 正宜
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本教育工学会 1988
Japan Society for Educational Technology
Subjects
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ISSN0385-5236
2432-6038
DOI10.15077/jmet.11.4_133

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Summary:映像教材の改善研究の方法として,従来から教師や学習者等の利用者に対するアンケート調査やメディアの違いによる学習効果の比較研究,さらに学習者の学習到達度から教材の質を測定する方法等が行われてきた.一方で,映像教材のもつ情報の量と質も学習上で大きな問題であった.学習者が正しく情報を受容できるかどうかという情報処理についても議論が盛んで,メディア教育の必要性が主張されている.本研究では,こうした問題をふまえて,番組改善研究の方法を模索しようとした.イギリスの公開大学では大学教育番組の改善研究の方法として刺激想起法が用いられている.その特色は,映像教材の効果をペーパーテスト等の文字情報で評価するのではなくて,映像を通して行うところにある.この研究方法を改良して高等専門学校用教材の改善研究に応用した結果がこの論文である.なお,この研究は放送教育開発センターの若松茂教授を主任とする「高等専門学校用共通教材の制作」プロジェクトの行っている生物教材開発研究の一部である.
ISSN:0385-5236
2432-6038
DOI:10.15077/jmet.11.4_133