脳血管性痴呆

脳血管性痴呆の代表的病型である Binswanger 病の病変の原因となる small-vessel disease の種々のステージにおける臨床および病理像について我々が検索した成果を示した. Small-vessel disease の初期病変と考えられる初発ラクナおよび皮質下白質障害を示す高血圧患者の認知機能を始めに示した. 次に, 剖検例において, small-vessel disease の痴呆発症への関与, 最後に Binswanger 病における他の型の脳血管障害の合併, 特にアテローム血栓性の大脳皮質梗塞についてのべた. ここに示した臨床および病理所見は, 高血圧を始めとする危...

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Published in日本老年医学会雑誌 Vol. 37; no. 10; pp. 782 - 784
Main Authors 脇田, 政之, 多賀谷, 昌史, 緒方, 絢, 山口, 武典
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本老年医学会 2000
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ISSN0300-9173
DOI10.3143/geriatrics.37.782

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Summary:脳血管性痴呆の代表的病型である Binswanger 病の病変の原因となる small-vessel disease の種々のステージにおける臨床および病理像について我々が検索した成果を示した. Small-vessel disease の初期病変と考えられる初発ラクナおよび皮質下白質障害を示す高血圧患者の認知機能を始めに示した. 次に, 剖検例において, small-vessel disease の痴呆発症への関与, 最後に Binswanger 病における他の型の脳血管障害の合併, 特にアテローム血栓性の大脳皮質梗塞についてのべた. ここに示した臨床および病理所見は, 高血圧を始めとする危険因子の脳血管性痴呆発症への深刻な関与を示すものである.
ISSN:0300-9173
DOI:10.3143/geriatrics.37.782