全血クロスマッチ精度管理報告

今回で8回目となった全血クロスマッチ精度管理は、日本組織適合性学会との共同事業として実施されている。当学会が準備する全血(リンパ球)と組織適合性学会が準備する血清(抗HLA抗体陽性)を用いて、全国の検査施設でクロスマッチ(FCXM、CDC、ICFA)を実施し、検査結果の集計を行う。クロスマッチは臓器移植前に検査を行い、移植可否にも関わる検査項目である。クロスマッチの精度管理を行うことの重要性は、実務者、臨床医にも浸透し、年々参加施設は増えて今回は48施設の参加となった。また、日本臓器移植ネットワークの検査標準業務書内には、ドナー検査対応施設(特定移植検査センター)は当精度管理事業へ参加すること...

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Bibliographic Details
Published inJapanese Journal of Transplantation Vol. 55; no. Supplement; p. 335_1
Main Author 橋口, 裕樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本移植学会 2020
The Japan Society for Transplantation
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ISSN0578-7947
2188-0034
DOI10.11386/jst.55.Supplement_335_1

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Summary:今回で8回目となった全血クロスマッチ精度管理は、日本組織適合性学会との共同事業として実施されている。当学会が準備する全血(リンパ球)と組織適合性学会が準備する血清(抗HLA抗体陽性)を用いて、全国の検査施設でクロスマッチ(FCXM、CDC、ICFA)を実施し、検査結果の集計を行う。クロスマッチは臓器移植前に検査を行い、移植可否にも関わる検査項目である。クロスマッチの精度管理を行うことの重要性は、実務者、臨床医にも浸透し、年々参加施設は増えて今回は48施設の参加となった。また、日本臓器移植ネットワークの検査標準業務書内には、ドナー検査対応施設(特定移植検査センター)は当精度管理事業へ参加することが記載されており、今後も参加施設が増加することは予想される。今年度はクラスⅡ抗体(DR、DQ)のDSAとなる組み合わせを準備し、B細胞のみで陽性になることを想定している。またCDC法においても陽性になることを確認している。方法別の検出率、使用細胞での検出率について報告したい。
ISSN:0578-7947
2188-0034
DOI:10.11386/jst.55.Supplement_335_1