腰椎椎間孔内外病変に対する骨形成的椎弓切除術 適応及び手術成績について

「目的」腰部神経根障害の症例で責任病巣が脊柱管内に留まらず, 椎間孔内から椎間孔外に存在する症例は画像診断が難しく, 通常の手技では不安定性を残したり, 不十分な除圧によりFailed Back Surgeryの原因となる可能性がある. このような症例に対し, 当科では骨形成的椎弓切除を施行している. 今回, その手術適応と術後成績について報告する. 対象および方法 症例は1999年7月から2000年12月までの1年6ケ月間に当科にて骨形成的椎弓切除を施行した19例(男性8例, 女性11例), そのうち術中に障害が確認された23神経根, 平均年齢62.3才(39-84)である. 術前診断はMR...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in整形外科と災害外科 Vol. 52; no. 2; pp. 319 - 321
Main Authors 牛島, 正博, 林田, 光正, 楊, 昌樹, 大宮, 克弘, 西井, 章裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2003
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.52.319

Cover

More Information
Summary:「目的」腰部神経根障害の症例で責任病巣が脊柱管内に留まらず, 椎間孔内から椎間孔外に存在する症例は画像診断が難しく, 通常の手技では不安定性を残したり, 不十分な除圧によりFailed Back Surgeryの原因となる可能性がある. このような症例に対し, 当科では骨形成的椎弓切除を施行している. 今回, その手術適応と術後成績について報告する. 対象および方法 症例は1999年7月から2000年12月までの1年6ケ月間に当科にて骨形成的椎弓切除を施行した19例(男性8例, 女性11例), そのうち術中に障害が確認された23神経根, 平均年齢62.3才(39-84)である. 術前診断はMRI, 神経根ブロック, 脊髄造影より行った. 術後診断は術中所見より行った. 手術は原則として, T-sawを用いて切除椎弓の棘突起正中部と関節間部を切離した後, 椎間関節をメスで切開し, 片側椎弓を取り出し, 広い視野で完全な除圧を行った後, 切除椎弓を還納した. 術後は3日目に軟性コルセット装着した後に歩行を許可した.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.52.319