急性期の循環器理学療法における評価の標準化:修正Delphi法を用いたミニマムスタンダードの合意形成
〈目的〉高齢心疾患患者の急増により,循環器理学療法に関わる理学療法士数は,今後も増加することが推測される.そのため,循環器理学療法の質の担保は,極めて重要な課題である.本研究の目的は,急性期循環器理学療法を実践するうえで必須な評価に関する知識および技能のミニマムスタンダードを明らかにすることである.〈方法〉対象は,循環器理学療法の十分な知識と経験を持つ理学療法士58名とした.インターネットを使用して3回のアンケート調査を実施し,修正 Delphi 法を用いてミニマムスタンダードの合意形成を行った.循環器理学療法の評価に関する調査項目において,回答者の 70%以上が「必須である」と回答した項目を...
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Published in | 循環器理学療法学 Vol. 3; no. 1; pp. 25 - 48 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
般社団法⼈ 日本循環器理学療法学会
31.03.2024
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Summary: | 〈目的〉高齢心疾患患者の急増により,循環器理学療法に関わる理学療法士数は,今後も増加することが推測される.そのため,循環器理学療法の質の担保は,極めて重要な課題である.本研究の目的は,急性期循環器理学療法を実践するうえで必須な評価に関する知識および技能のミニマムスタンダードを明らかにすることである.〈方法〉対象は,循環器理学療法の十分な知識と経験を持つ理学療法士58名とした.インターネットを使用して3回のアンケート調査を実施し,修正 Delphi 法を用いてミニマムスタンダードの合意形成を行った.循環器理学療法の評価に関する調査項目において,回答者の 70%以上が「必須である」と回答した項目をミニマムスタンダードと定義した.〈結果〉第3ラウンドまで完遂した回答者は,58名であった.全320項目を調査した結果,第1ラウンドの214項目と第2および第3ラウンドで追加された7項目の合計221項目がミニマムスタンダードとして選定された.〈結論〉本研究で合意形成されたミニマムスタンダードは,循環器理学療法に関わる理学療法士の質を担保する一助になるものと考えられる. |
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ISSN: | 2758-0350 |
DOI: | 10.69168/jcpt.3.1_25 |