呼吸器感染症におけるFlomoxefの臨床的検討

呼吸器感染症6例にFlomoxef (FMOX, 6315-S) を投与し, その臨床効果及び副作用について検討した。 FMOXは1日29 (2分割) を点滴静注で投与し, 持続投与日数は7日から19日で, 総量149から389であつた。 対象症例は細菌性肺炎2例, 肺線維症の感染増悪2例, 慢性呼吸不全の感染による急性増悪1例, 肺癌に伴う閉塞性肺炎1例の計6例の呼吸器感染症例で, 6例中5例に有効, 1例にやや有効であつた。 起炎菌のはつきりしたのは, Staphylococcus aureus とHaemophilus influenzae が検出された1例とH. influenzaeと...

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Published inThe Japanese Journal of Antibiotics Vol. 40; no. 10; pp. 1799 - 1802
Main Authors 有冨, 貴道, 吉田, 稔, 宮原, 智子, 石橋, 正義, 関, 雅彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本感染症医薬品協会 1987
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ISSN0368-2781
2186-5477
DOI10.11553/antibiotics1968b.40.1799

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Summary:呼吸器感染症6例にFlomoxef (FMOX, 6315-S) を投与し, その臨床効果及び副作用について検討した。 FMOXは1日29 (2分割) を点滴静注で投与し, 持続投与日数は7日から19日で, 総量149から389であつた。 対象症例は細菌性肺炎2例, 肺線維症の感染増悪2例, 慢性呼吸不全の感染による急性増悪1例, 肺癌に伴う閉塞性肺炎1例の計6例の呼吸器感染症例で, 6例中5例に有効, 1例にやや有効であつた。 起炎菌のはつきりしたのは, Staphylococcus aureus とHaemophilus influenzae が検出された1例とH. influenzaeとStreptococcus pneumoniae が検出された1例の2例であつたが, それぞれ, 除菌, もしくは菌の減少をみた。 本剤による副作用及び臨床検査値の異常はみられなかつた。 以上から, 呼吸器感染症に対しての本剤の有効性が示唆された。
ISSN:0368-2781
2186-5477
DOI:10.11553/antibiotics1968b.40.1799