Cephem系抗生物質CefazolinとCeftizoximeの産婦人科領域における術後感染予防効果の検討

産婦人科領域におけるProphylactic antibioticsは, Cephem系抗生物質を主体とし一般に使用されているのが現状と言える。いわゆる第3世代のCephem系抗生物質の出現と共に, これら薬剤の産婦人科領域の術後感染予防を期待し, その効果を臨床面から客観的に判定する方法は, その指標の確立化が遅れているのも現状と言えよう。抗生物質の有効性又は適切な投与方法に関する系統的な検討は少なく, 術後感染予防の効果判定は, 発熱のパターンを指標とする方法と臨床検査値を指標とする方法に大別されてきた。 すでにわれわれは多くのCephem系抗生物質を中心とするFever indexによる...

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Published inThe Japanese Journal of Antibiotics Vol. 39; no. 10; pp. 2761 - 2766
Main Authors 千村, 哲朗, 井上, 公俊, 渡辺, 哲也, 森崎, 伸之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本感染症医薬品協会 1986
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ISSN0368-2781
2186-5477
DOI10.11553/antibiotics1968b.39.2761

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Summary:産婦人科領域におけるProphylactic antibioticsは, Cephem系抗生物質を主体とし一般に使用されているのが現状と言える。いわゆる第3世代のCephem系抗生物質の出現と共に, これら薬剤の産婦人科領域の術後感染予防を期待し, その効果を臨床面から客観的に判定する方法は, その指標の確立化が遅れているのも現状と言えよう。抗生物質の有効性又は適切な投与方法に関する系統的な検討は少なく, 術後感染予防の効果判定は, 発熱のパターンを指標とする方法と臨床検査値を指標とする方法に大別されてきた。 すでにわれわれは多くのCephem系抗生物質を中心とするFever indexによる比較成績を報告してきたが, 今回, Cephem系での第1世代の代表とも言えるCefazolin (CEZ) と第3世代のCeftizoxime (CZX) について, 産婦人科領域での代表的手術である腹式単純子宮全摘術と腹式帝王切開術の術後感染予防効果を比較検討する機会を得たので報告したい。
ISSN:0368-2781
2186-5477
DOI:10.11553/antibiotics1968b.39.2761