エアロゾル製剤における適切な服薬指導の重要性

個々の患者背景の違いを考慮した服薬指導の実践は薬剤師の重要な職責の一つであり, 使用方法や注意事項を理解してもらうことが最大の治療効果を引き出す鍵を握っている。正確な操作が必要なエアロゾル製剤は, 製薬企業から使用に関する注意事項が記載された指導箋が提供されているが, 必ずしも患者背景に応じた説明や補足が行われていないことが問題視されている。我々は適切な使用方法を理解してもらうため, 患者説明ツールと, 薬剤師用の服薬指導支援ツールを作成し, これらの利用による適切な服薬指導について検証した。 患者説明ツール及び服薬指導支援ツールを用いることで, 患者に適切な使用方法を理解してもらうことができ...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in耳鼻咽喉科展望 Vol. 55; no. Supplement1; pp. s60 - s64
Main Authors 熊井, 惠美, 平野, 卓哉, 猪上, 尚徳, 吉山, 友二, 木幡, 明子, 加藤, 由紀子, 齋藤, 善也, 高橋, 正幸, 瀧本, 瑞恵, 野田, 敏宏, 田澤, 佑基
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻咽喉科展望会 2012
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0386-9687
1883-6429
DOI10.11453/orltokyo.55.s60

Cover

More Information
Summary:個々の患者背景の違いを考慮した服薬指導の実践は薬剤師の重要な職責の一つであり, 使用方法や注意事項を理解してもらうことが最大の治療効果を引き出す鍵を握っている。正確な操作が必要なエアロゾル製剤は, 製薬企業から使用に関する注意事項が記載された指導箋が提供されているが, 必ずしも患者背景に応じた説明や補足が行われていないことが問題視されている。我々は適切な使用方法を理解してもらうため, 患者説明ツールと, 薬剤師用の服薬指導支援ツールを作成し, これらの利用による適切な服薬指導について検証した。 患者説明ツール及び服薬指導支援ツールを用いることで, 患者に適切な使用方法を理解してもらうことができた。この事は残薬の減少へとつながり, アドヒアランスの向上につながった。継続した使用が可能となることで, より早い症状の改善が期待できる。適切な服薬指導が患者の治療効果に重要な役割を果たしていることを強調したい。
ISSN:0386-9687
1883-6429
DOI:10.11453/orltokyo.55.s60