産婦人科感染症に対するImipenem/Cilastatin sodiumの筋注投与による臨床効果の検討

産婦人科領域感染症の代表的疾患である子宮内感染症の患者27例を対象として, Imipenem/Cilastatin sodium (IPM/CS) の新しい投与経路 (筋注) による有効性と安全性を検討し, 以下の成績を得た。 1.IPM/CS0.25g/0.25g×2/日 (3例), 0.5g/0.5g×2/日 (22例), 投与量変更 (2例) をリドカイン溶液に懸濁し, 啓筋部へ注射した。投与期間は3~11日間で, 総投与量は1.5g/1.5g~9g/99である。 2.臨床効果は著効7例, 有効19例, 無効1例で, 有効率は96.3%であった。他剤無効の8例に対しても全例著効もしくは有...

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Published inThe Japanese Journal of Antibiotics Vol. 44; no. 12; pp. 1351 - 1358
Main Authors 千村, 哲朗, 阪西, 通夫, 山崎, 邦夫, 宮田, 禮輔, 横山, 幸生, 松尾, 正城, 小田, 隆晴, 木原, 香織, 金杉, 浩, 高橋, 秀幸, 斉藤, 憲康, 森崎, 伸之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本感染症医薬品協会 1991
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Summary:産婦人科領域感染症の代表的疾患である子宮内感染症の患者27例を対象として, Imipenem/Cilastatin sodium (IPM/CS) の新しい投与経路 (筋注) による有効性と安全性を検討し, 以下の成績を得た。 1.IPM/CS0.25g/0.25g×2/日 (3例), 0.5g/0.5g×2/日 (22例), 投与量変更 (2例) をリドカイン溶液に懸濁し, 啓筋部へ注射した。投与期間は3~11日間で, 総投与量は1.5g/1.5g~9g/99である。 2.臨床効果は著効7例, 有効19例, 無効1例で, 有効率は96.3%であった。他剤無効の8例に対しても全例著効もしくは有効であった。 3.細菌学的臨床効果は95.8% (23株/24株) であり, 細菌学的効果では菌消失率76.2% (16株/21株) を示した。 4.IPM/CS投与による自他覚的副作用は全例で認められなかった。臨床検査値の異常としては, 1例に一過性のGOT, GPTの上昇が認められた。
ISSN:0368-2781
2186-5477
DOI:10.11553/antibiotics1968b.44.1351