小児科領域におけるCefteram pivoxil細粒の基礎的並びに臨床的検討

Cefteram pivoxil (CFTM-PI, T-2588) 細粒の小児科領域における基礎的並びに臨床的検討を行い, 下記の成績を得た。 基礎的検討として, CFTM-PI細粒投与時のCFTM血清中濃度及び尿中排泄率を, CFTM-PI 1.5mg/kg, 3mg/kg, 6mg/kgを各々2例, 計6例の小児に空腹時に投与し検討した。CFTM-PI 1.5mg/kg, 3mg/kg, 6mg/kg投与時の血清中濃度推移の検討では, 平均濃度ピークはいずれの投与量でも投与後2時間にあり, 各々平均0.66±0.01μg/ml, 平均1.26±1.05μg/ml, 平均2.28±0.95...

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Published inThe Japanese Journal of Antibiotics Vol. 42; no. 9; pp. 2004 - 2015
Main Authors 西村, 忠史, 田吹, 和雄, 高島, 俊夫, 青木, 繁幸, 高木, 道生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本感染症医薬品協会 1989
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Summary:Cefteram pivoxil (CFTM-PI, T-2588) 細粒の小児科領域における基礎的並びに臨床的検討を行い, 下記の成績を得た。 基礎的検討として, CFTM-PI細粒投与時のCFTM血清中濃度及び尿中排泄率を, CFTM-PI 1.5mg/kg, 3mg/kg, 6mg/kgを各々2例, 計6例の小児に空腹時に投与し検討した。CFTM-PI 1.5mg/kg, 3mg/kg, 6mg/kg投与時の血清中濃度推移の検討では, 平均濃度ピークはいずれの投与量でも投与後2時間にあり, 各々平均0.66±0.01μg/ml, 平均1.26±1.05μg/ml, 平均2.28±0.95μg/mlであった。半減期は各々, 平均1.07±0.52時間, 平均1.32±0.76時間, 平均2.53±1.70時間であった。尿中排泄率は投与後8時間まで検討し, CFTM-PI 1.5mg/kg, 3mg/kg, 6mg/kg投与時の平均尿中排泄率は, 各々平均19.0±4.0%, 平均9.4±1.5%, 平均 19.9±4.0%であった。 臨床的検討は扁桃炎20例, 気管支炎3例, 気管支肺炎1例, 猩紅熱6例, 右第II指の膿瘍1 例, ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群1例, 尿路感染症3例, 腟炎1例の計36例について行った。臨床効果は著効22例, 有効14例で, 全例が有効以上の成績であった。又, 細菌学的効果は Staphylococcus aureus4株, Streptococcus pyogenes13株, Haemophilus influenzae6株, Escherichia coli3株の計26株が検出され, うち23株が消失, 2株が減少, 1株が不変であった。 臨床症状び臨床検査値の異常については, 軟便をきたしたもの1例, 好酸球増多, GOT上昇を示したもの各々1例で, いずれも重篤なものではなかった。
ISSN:0368-2781
2186-5477
DOI:10.11553/antibiotics1968b.42.2004