口腔外科領域におけるCeftizoximeの基礎的, 臨床的検討

Ceftizoxime (CZX) は新らしく開発された注射用セファロスポリン系抗生物質で, とくにグラム陰性桿菌に対する抗菌力が非常に強く, またその範囲も広く従来のセファロスポリン系薬剤では無効であつたインドール陽性ProteUS, Enterobacter, Serratia, Citrobacter, Haemophilus influenzaeや嫌気性菌などによる感染症にも効果が大いに期待される. また諸種細菌の産生するβ-Lactamaseに対して非常に安定で多剤耐性菌に対しても強い抗菌力を示すといわれている1). 今回我々はこのCZXの当科臨床分離菌株に対する抗菌力の測定, 血清...

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Published inThe Japanese Journal of Antibiotics Vol. 35; no. 2; pp. 399 - 408
Main Authors 津島, 哲也, 伝, 春光, 南, 良尚, 山本, 剛義, 植田, 和雅, 森鼻, 健史, 永田, 研一, 中尾, 薫, 島田, 桂吉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本感染症医薬品協会 1982
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Summary:Ceftizoxime (CZX) は新らしく開発された注射用セファロスポリン系抗生物質で, とくにグラム陰性桿菌に対する抗菌力が非常に強く, またその範囲も広く従来のセファロスポリン系薬剤では無効であつたインドール陽性ProteUS, Enterobacter, Serratia, Citrobacter, Haemophilus influenzaeや嫌気性菌などによる感染症にも効果が大いに期待される. また諸種細菌の産生するβ-Lactamaseに対して非常に安定で多剤耐性菌に対しても強い抗菌力を示すといわれている1). 今回我々はこのCZXの当科臨床分離菌株に対する抗菌力の測定, 血清内濃度および口腔組織移行性の検討, さらに口腔領域感染症に対する治療効果と副作用について検討を加え, 総合的な本剤の口腔領域における有用性について検討したのでその概要について報告する.
ISSN:0368-2781
2186-5477
DOI:10.11553/antibiotics1968b.35.399