Immunocomplex fluorescent analysis法での補体活性C3d評価

抗体関連型拒絶反応(AMR)における組織障害性評価に補体活性測定は重要である。C3d活性を次の検体を用いて評価した。1.既知の抗HLA抗体を含む移植前LCT陽性FCM陽性血清(LCT+/FCM+, n=7), 2.LCT陰性FCM陽性血清(LCT-/FCM+, n=4)。単一HLA抗原(HLA class I を4種類、class II を4種類)を発現させた遺伝子組換え細胞を用い、Immunocomplex fluorescent analysis(ICFA)法に従い、対応する抗HLA抗体を含む血清とincubationを行った。その後、補体血清を添加さらにincubationし、細胞可溶化...

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Published inJapanese Journal of Transplantation Vol. 56; no. Supplement; p. s41
Main Authors 白水, 隆喜, 吉川, 美喜子, 原田, 俊平, 牛込, 秀隆, 恒吉, 唯充, 中村, 緑佐, 昇, 修治, 川井, 信太郎, 杉本, 龍亮
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本移植学会 2021
The Japan Society for Transplantation
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ISSN0578-7947
2188-0034
DOI10.11386/jst.56.Supplement_s41

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Summary:抗体関連型拒絶反応(AMR)における組織障害性評価に補体活性測定は重要である。C3d活性を次の検体を用いて評価した。1.既知の抗HLA抗体を含む移植前LCT陽性FCM陽性血清(LCT+/FCM+, n=7), 2.LCT陰性FCM陽性血清(LCT-/FCM+, n=4)。単一HLA抗原(HLA class I を4種類、class II を4種類)を発現させた遺伝子組換え細胞を用い、Immunocomplex fluorescent analysis(ICFA)法に従い、対応する抗HLA抗体を含む血清とincubationを行った。その後、補体血清を添加さらにincubationし、細胞可溶化の後、Luminexにてsolution-based assayを実施した。LCT+/FCM+血清は計11種の抗HLA 抗体を、LCT-/FCM+血清は計5種の抗HLA 抗体を持ち、single antigen beads法での抗HLA 抗体のMFIはそれぞれ14734.9.1±2181.4*及び4271.5±1939.5 (p<0.0001)とLCT+/FCM+血清で有意に高値であった(*希釈後MFI評価2検体を含む)。ICFA法indexはLCT+/FCM+, LCT-/FCM+で12.3±17.6及び 1.9±1.1(p=0.21)であった。ICFA C3d indexは4.1±4.2及び1.2±1.0(p=0.15)となり、C3d活性はLCT陽性血清で高い傾向にあった。MFIとC3d index間, ICFA indexとC3d index間の相関係数はそれぞれ0.51, <0.2と明らかな相関は認めなかった。ICFA法でのC3d indexの評価はMFI, ICFA indexと独立しており、別途評価することで組織障害活性の評価につながる可能性がある。
ISSN:0578-7947
2188-0034
DOI:10.11386/jst.56.Supplement_s41