評価値推論を用いた自律移動ロボットの実環境での進化
近年、自律移動ロボットの行動設計のため進化ロボティクスの研究がさかんに行われてきた。進化ロボティクスは進化的計算手法や強化学習などを用いてシミュレーション環境上でロボットの行動設計を行う。進化ロボティクスには多くの利点があり、新しい行動設計手法として期待されている。しかしながら、シミュレーション環境上で設計を行うため、両環境間にモデル化誤差が存在する場合には設計されたロボットが実環境で適切に動作しない可能性がある。この実装問題を解決するためにモデル化誤差を少なくする手法を提案している研究もあるが、実環境を厳密にモデル化することは非常に困難である。そこで本研究では、シミュレーション環境を一切用い...
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Published in | 日本ファジィ学会誌 Vol. 14; no. 6; pp. 607 - 615 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本知能情報ファジィ学会
2002
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0915-647X 2432-9932 |
DOI | 10.3156/jfuzzy.14.6_607 |
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Summary: | 近年、自律移動ロボットの行動設計のため進化ロボティクスの研究がさかんに行われてきた。進化ロボティクスは進化的計算手法や強化学習などを用いてシミュレーション環境上でロボットの行動設計を行う。進化ロボティクスには多くの利点があり、新しい行動設計手法として期待されている。しかしながら、シミュレーション環境上で設計を行うため、両環境間にモデル化誤差が存在する場合には設計されたロボットが実環境で適切に動作しない可能性がある。この実装問題を解決するためにモデル化誤差を少なくする手法を提案している研究もあるが、実環境を厳密にモデル化することは非常に困難である。そこで本研究では、シミュレーション環境を一切用いずに実際のロボットの行動を基にロボットの行動設計を行うことを考える。しかしながら、この手法では実験に必要な時間と実験者への負担が大きくなるという他の問題が生じる。そこで本研究では、時間と実験者への負担を軽減するためにGAに評価値推論を適用することを考える。また、実機による実験を通して本手法の有効性を確認する。 |
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ISSN: | 0915-647X 2432-9932 |
DOI: | 10.3156/jfuzzy.14.6_607 |