キノロン系経口抗菌薬プルリフロキサシンのin vitro抗菌力及び臨床的ブレイクポイントにおける感性率の比較検討

新規キノロン系抗菌薬prulinoxacin (PUFX) の臨床分離菌に対するin vitro抗菌活性と臨床的ブレイクポイントでの感性率をnorfloxacin, onoxacin (OFLX), cipronoxacin, tosunoxacin, neroxacin, sparnoxacin及びlevonoxacin (LVFX) と比較検討し, 次の結果を得た。 1) PUFXはグラム陽性菌からグラム陰性菌まで幅広い抗菌スペクトルを示した。 2) PUFXのmethicillin susceptible Staphylococcus aureus及びStreptococcus pneu...

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Published inThe Japanese Journal of Antibiotics Vol. 53; no. 9; pp. 593 - 608
Main Authors 海江田, 哲, 保坂, 美生, 佐藤, 優子, 岡本, 了一, 井上, 松久, 久我, 明男, 江田, 孝志, 星野, 和夫, 瀬戸, 勇, 北里, 英郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本感染症医薬品協会 25.09.2000
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ISSN0368-2781
2186-5477
DOI10.11553/antibiotics1968b.53.593

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Summary:新規キノロン系抗菌薬prulinoxacin (PUFX) の臨床分離菌に対するin vitro抗菌活性と臨床的ブレイクポイントでの感性率をnorfloxacin, onoxacin (OFLX), cipronoxacin, tosunoxacin, neroxacin, sparnoxacin及びlevonoxacin (LVFX) と比較検討し, 次の結果を得た。 1) PUFXはグラム陽性菌からグラム陰性菌まで幅広い抗菌スペクトルを示した。 2) PUFXのmethicillin susceptible Staphylococcus aureus及びStreptococcus pneumoniaeに対するMIC80は, それぞれ0.25μg/ml及び1μg/ml, グラム陰性菌の主な腸内細菌群に対するMIC80は0.125μg/ml以下であった。MIC 4μg/ml以下のOFLX感受性Pseudomonas aeruginosaに対するPUFXのMIC90は, 0.5μg/mlであった。 3) 日本化学療法学会抗菌薬感受性測定法検討委員会報告一呼吸器感染症および敗血症におけるブレイクポイントー提示におけるPUFXに対する各菌種の感性率は良好な結果であった。 4) PUFXとLVFXのCitrobacter freundii, Serratia marcescens及びP. aeruginosaに対するMICの相関において, PUFXの抗菌力が2-8倍優っていた。 5) PUFXはS. aureus及びP. aeruginosaに対して強い短時間殺菌作用を示した。
ISSN:0368-2781
2186-5477
DOI:10.11553/antibiotics1968b.53.593