形成外科領域における熱傷感染症に対するPanipenem/Betamipronの臨床的検討

新しいカルバペネム系抗生物質Panipenem/Betamipronの熱傷感染症に対する有効性及び安全性を検討し, 以下の成績を得た。 1. 熱傷感染症患者11例に本剤0.5g/0.5gを1日2回点滴静脈内投与した。臨床効果判定が可能であった10例の効果判定は「著効」2例, 「有効」2例, 「やや有効」6例で有効率40%であった。 2. 2例について熱傷組織への移行について検討した。Panipenemの組織内濃度は点滴静注終了直後で0.20μg/g, 60分後で6.86μg/gであった。 3. 安全性では, 臨床検査値の異常変動として, GOT, GPT, Al-Pの軽度上昇が1例に, GPT...

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Published inThe Japanese Journal of Antibiotics Vol. 45; no. 2; pp. 181 - 187
Main Authors 古田, 哲憲, 鳴海, 栄治, 村住, 昌彦, 加茂, 理英, 大浦, 武彦, 坂村, 律生, 飯田, 和典, 本田, 耕一, 山本, 有平, 木村, 中, 厳, 文哉, 関堂, 充
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本感染症医薬品協会 1992
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Summary:新しいカルバペネム系抗生物質Panipenem/Betamipronの熱傷感染症に対する有効性及び安全性を検討し, 以下の成績を得た。 1. 熱傷感染症患者11例に本剤0.5g/0.5gを1日2回点滴静脈内投与した。臨床効果判定が可能であった10例の効果判定は「著効」2例, 「有効」2例, 「やや有効」6例で有効率40%であった。 2. 2例について熱傷組織への移行について検討した。Panipenemの組織内濃度は点滴静注終了直後で0.20μg/g, 60分後で6.86μg/gであった。 3. 安全性では, 臨床検査値の異常変動として, GOT, GPT, Al-Pの軽度上昇が1例に, GPT, NAG, β2MGの軽度上昇が1例に, GOT, GPT, Al-P, LAPの軽度L昇が1例にそれぞれ認められた。
ISSN:0368-2781
2186-5477
DOI:10.11553/antibiotics1968b.45.181