チベット高原の河川水の化学成分特性
1998年のアジアモンスーン水循環観測の過程で入手したチベット高原の渓流水試料8点及び塩湖試料1点について, 主要化学成分, 微量成分, 窒素化合物の濃度をイオンクロマトグラフィー, 原子吸光分析, 誘導結合プラズマ質量分析, 酸化分解化学発光法を用いて測定した. それぞれの測定法について, 本研究の条件下での精度評価を行い, pH, EC, Cl-, SO42-, Na+, K+, Ca2+, Mg2+, SiO2, F-, Sr2+, Ba2+, Mn2+, Ni2+, Cu2+, NO3-, NH4+, DON (溶存有機態窒素) についてデータを示した. 各化学成分濃度について, 西側...
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Published in | 分析化学 Vol. 50; no. 3; pp. 213 - 218 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本分析化学会
2001
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ISSN | 0525-1931 |
DOI | 10.2116/bunsekikagaku.50.213 |
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Summary: | 1998年のアジアモンスーン水循環観測の過程で入手したチベット高原の渓流水試料8点及び塩湖試料1点について, 主要化学成分, 微量成分, 窒素化合物の濃度をイオンクロマトグラフィー, 原子吸光分析, 誘導結合プラズマ質量分析, 酸化分解化学発光法を用いて測定した. それぞれの測定法について, 本研究の条件下での精度評価を行い, pH, EC, Cl-, SO42-, Na+, K+, Ca2+, Mg2+, SiO2, F-, Sr2+, Ba2+, Mn2+, Ni2+, Cu2+, NO3-, NH4+, DON (溶存有機態窒素) についてデータを示した. 各化学成分濃度について, 西側の乾燥した地点と東側の比較的湿潤な地点の比較を行ったところ, SO42-, Sr2+, Ba2+濃度は西側で高く, NO3-, DON, Mn濃度は東側で高かった. Ca2+濃度は変動が少なく, Na+, K+, SiO2などの濃度にははっきりした地理的な傾向は認められなかった. |
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ISSN: | 0525-1931 |
DOI: | 10.2116/bunsekikagaku.50.213 |