Interferon-βの持続動注療法が一時的に効果を示した口腔粘膜原発無色素性悪性黒色腫の1例
口腔粘膜の悪性黒色腫は稀で, しかもその予後は極めて悪く, 確立された治療法は今なお存在しない。今回, 我々は無色素性悪性黒色腫の症例に対しインターフェロンによる免疫療法を施行し一時的ではあるが有効であった。患者は70歳男性, 主訴は右側上顎歯肉の腫脹, 疼痛, 出血および右側顎下部の腫脹。初診時, 右側上顎歯肉に辺縁不整の腫瘤を認め, 右側顎下部に不可動性, 圧痛を有するリンパ節を触知した。試験的切除により無色素性悪性黒色腫の診断を得, 118日間, 総計35.900×104IUのインターフェロンβの持続動注療法を施行し, 原発巣の消失および顎下リンパ節転移巣の著明な縮小を認めた。...
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Published in | 日本口腔腫瘍学会誌 Vol. 12; no. 4; pp. 327 - 331 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本口腔腫瘍学会
15.12.2000
日本口腔腫瘍学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0915-5988 1884-4995 |
DOI | 10.5843/jsot.12.327 |
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Summary: | 口腔粘膜の悪性黒色腫は稀で, しかもその予後は極めて悪く, 確立された治療法は今なお存在しない。今回, 我々は無色素性悪性黒色腫の症例に対しインターフェロンによる免疫療法を施行し一時的ではあるが有効であった。患者は70歳男性, 主訴は右側上顎歯肉の腫脹, 疼痛, 出血および右側顎下部の腫脹。初診時, 右側上顎歯肉に辺縁不整の腫瘤を認め, 右側顎下部に不可動性, 圧痛を有するリンパ節を触知した。試験的切除により無色素性悪性黒色腫の診断を得, 118日間, 総計35.900×104IUのインターフェロンβの持続動注療法を施行し, 原発巣の消失および顎下リンパ節転移巣の著明な縮小を認めた。 |
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ISSN: | 0915-5988 1884-4995 |
DOI: | 10.5843/jsot.12.327 |