特定芳香族アミン標準液の保存条件と安定性
発がん性があることで知られる24種の特定芳香族アミンは各国でその使用が規制されており,日本ではJISによって分析法が規定されている.しかし,この分析法において,機器校正に用いるための特定芳香族アミン標準液の安定性が低いことが問題となっている.本研究では,保存温度,希釈溶媒,保存容器内の気相条件を変えて,同標準液の安定性を確保するのに最適な保存条件の検討を行った.安定性が特に低い芳香族アミンは24種のうちの3種であり,保存温度,希釈溶媒,気相のそれぞれの条件が芳香族アミンの濃度低下に大きな影響を与えることがわかった.これらの結果を踏まえ,機器校正用標準液の安定性を長期的に保つために,アセトニトリ...
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Published in | 分析化学 Vol. 66; no. 8; pp. 575 - 583 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本分析化学会
2017
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Summary: | 発がん性があることで知られる24種の特定芳香族アミンは各国でその使用が規制されており,日本ではJISによって分析法が規定されている.しかし,この分析法において,機器校正に用いるための特定芳香族アミン標準液の安定性が低いことが問題となっている.本研究では,保存温度,希釈溶媒,保存容器内の気相条件を変えて,同標準液の安定性を確保するのに最適な保存条件の検討を行った.安定性が特に低い芳香族アミンは24種のうちの3種であり,保存温度,希釈溶媒,気相のそれぞれの条件が芳香族アミンの濃度低下に大きな影響を与えることがわかった.これらの結果を踏まえ,機器校正用標準液の安定性を長期的に保つために,アセトニトリルで希釈して気相を不活性ガスで置換するという保存条件を確立した. |
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ISSN: | 0525-1931 |
DOI: | 10.2116/bunsekikagaku.66.575 |