初学者の研究関心の表現媒体と分析手法

大学・大学院の研究活動においては,熟達者である指導教員と初学者である学生が共同で研究活動を行っている.その学習過程の初期段階での主要な学習目標は自分の関心を研究アイデアとして洗練できるようになることである.研究アイデア洗練において,学生と指導教員のコミュニケーションが困難となる理由のひとつは,多くの学生にとってアイデアを考える際に,「自分の関心(研究関心)を研究領域の概念と結びつけ具体化・詳細化しながら洗練するための知」が見えず,学生のアイデアの状態を表出することが困難であることにある.そこで,本研究では学生の研究関心を領域知識と結びつけながら具体化することを支援する媒体「研究関心マップ」と分...

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Published in日本教育工学会論文誌 Vol. 34; no. 4; pp. 343 - 351
Main Authors 中沢, 正江, 池田, 満
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本教育工学会 2011
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Summary:大学・大学院の研究活動においては,熟達者である指導教員と初学者である学生が共同で研究活動を行っている.その学習過程の初期段階での主要な学習目標は自分の関心を研究アイデアとして洗練できるようになることである.研究アイデア洗練において,学生と指導教員のコミュニケーションが困難となる理由のひとつは,多くの学生にとってアイデアを考える際に,「自分の関心(研究関心)を研究領域の概念と結びつけ具体化・詳細化しながら洗練するための知」が見えず,学生のアイデアの状態を表出することが困難であることにある.そこで,本研究では学生の研究関心を領域知識と結びつけながら具体化することを支援する媒体「研究関心マップ」と分析手法を開発した.本稿ではその媒体と分析手法について述べる.
ISSN:1349-8290
2189-6453
DOI:10.15077/jjet.KJ00007142883