GIS・画像解析システムを用いた過去の河川氾濫状況再現手法の開発

過去の河川生態系の状況を推定するために, その初期段階として過去の物理環境情報, 特に河川の氾濫状況を定量的に再現するシステムを開発した. 開発したシステムは, 大正期の旧版図, 河道内測量結果をGIS, 画像解析及び数値計算を用いて効率・定量的に過去の氾濫状況を再現するのが特徴となっている. 開発したシステムで再現した大正12年の歴史的洪水の計算結果と過去の文献資料に残る痕跡水位の傾向は概ね合致し, システムの有効性を示す結果となった. 本システムは, 河川生態系を構成する物理環境復元を通じて, 過去の生物群集の生息状況を推定するのにに有効な手法・システムである可能性が示唆された....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in土木情報利用技術論文集 Vol. 17; pp. 249 - 256
Main Authors 傳田, 正利, 天野, 邦彦, 原田, 守啓
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2008
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1349-1040
1884-913X
DOI10.2208/journalac2003.17.0_249

Cover

More Information
Summary:過去の河川生態系の状況を推定するために, その初期段階として過去の物理環境情報, 特に河川の氾濫状況を定量的に再現するシステムを開発した. 開発したシステムは, 大正期の旧版図, 河道内測量結果をGIS, 画像解析及び数値計算を用いて効率・定量的に過去の氾濫状況を再現するのが特徴となっている. 開発したシステムで再現した大正12年の歴史的洪水の計算結果と過去の文献資料に残る痕跡水位の傾向は概ね合致し, システムの有効性を示す結果となった. 本システムは, 河川生態系を構成する物理環境復元を通じて, 過去の生物群集の生息状況を推定するのにに有効な手法・システムである可能性が示唆された.
ISSN:1349-1040
1884-913X
DOI:10.2208/journalac2003.17.0_249