陶材前装コーヌスクローネ用合金に関する基礎的研究 焼成による適合性の変化と耐久性

目的: 本研究の目的は, 多目的用金合金・専用低溶焼付陶材システムがコーヌスクローネの外冠に適用可能であるかについて明らかにすることである. 方法: 2種類の多目的用金合金 (Degunorm, Degudent LTG)・専用低溶焼付陶材と陶材焼付用パラジウム合金 (KIK-WING), チタン含有コバルトクロム合金 (DENTITAN) を用いた. ワックスパターンの作製は, 内冠支台歯原型と外冠製作用金型を用いて行い, 鋳造し試験片とした.各陶材焼成ステップ終了時試験片を内冠支台歯原型上に戻したとき生じる内冠支台歯原型と, 試験片との間隙 (垂直変位量) により評価した. また, 繰返し...

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Published in日本補綴歯科学会雑誌 Vol. 48; no. 2; pp. 193 - 202
Main Authors 吉岡, 慎太郎, 丸谷, 善彦, 芝, 華彦, 塚崎, 弘明, 松山, 忠司, 鈴木, 満
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 日本補綴歯科学会 10.04.2004
日本補綴歯科学会
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Summary:目的: 本研究の目的は, 多目的用金合金・専用低溶焼付陶材システムがコーヌスクローネの外冠に適用可能であるかについて明らかにすることである. 方法: 2種類の多目的用金合金 (Degunorm, Degudent LTG)・専用低溶焼付陶材と陶材焼付用パラジウム合金 (KIK-WING), チタン含有コバルトクロム合金 (DENTITAN) を用いた. ワックスパターンの作製は, 内冠支台歯原型と外冠製作用金型を用いて行い, 鋳造し試験片とした.各陶材焼成ステップ終了時試験片を内冠支台歯原型上に戻したとき生じる内冠支台歯原型と, 試験片との間隙 (垂直変位量) により評価した. また, 繰返し槌打試験を行った. 結果: 焼成完了後の各合金の垂直変位量は, Ascastと比較して増加傾向を示し, DENTITAN, KIK-WINGには有意差 (p<0.05) が認められたが, Degunorm, Degudent LTGには有意差が認められなかった. 焼成完了後の垂直変位量はDENTITANが最も大きく, ほかのすべての合金との間に有意差 (p<0.05) が認められた. また, DegunormとKIK-WINGの間において有意差 (p<0.05) が認められた. 繰り返し槌打試験では, 2種類の多目的用金合金が18, 000回以上の耐久性を示した. 結論: 陶材外冠前装コーヌスクローネ用合金として, 多目的用金合金は適用可能な材料であることが示唆された.
ISSN:0389-5386
1883-177X
DOI:10.2186/jjps.48.193