マウスガード材料の衝撃吸収に関する研究 温度条件, ショア硬度が衝撃吸収に及ぼす影響

目的: 温度変化に対するマウスガード材料の物理的性質の変化を考慮するため, 室温条件 (25℃) ならびに口腔内を想定した温度条件 (37℃) において, 現在市販されているMG材料とその他の弾性材料の, 衝撃吸収試験ならびにショア硬度測定を行った. さらに材料のショア硬度と衝撃吸収の関係について比較検討した. 方法: 衝撃吸収試験には自製落下衝撃試験装置を用い, 試料の厚さは3mmとした. 荷重条件は, ∅10mm (409), 15mm (1a79), 20mm (32.69) の3種の鉄球を高さ60cmから落下させ, 全材料間の衝撃吸収を最大衝撃力で比較した. ショア硬度はJIS規格に基...

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Published in日本補綴歯科学会雑誌 Vol. 50; no. 2; pp. 200 - 209
Main Authors 富田, 貴志, 月村, 直樹, 大野, 繁, 梅川, 義忠, 澤野, 宗如, 藤本, 俊輝, 高村, 昌明, 馬嶋, 藍子, 片倉, 祐輔, 蔵田, 明美, 大山, 哲生, 石上, 友彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 日本補綴歯科学会 10.04.2006
日本補綴歯科学会
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Summary:目的: 温度変化に対するマウスガード材料の物理的性質の変化を考慮するため, 室温条件 (25℃) ならびに口腔内を想定した温度条件 (37℃) において, 現在市販されているMG材料とその他の弾性材料の, 衝撃吸収試験ならびにショア硬度測定を行った. さらに材料のショア硬度と衝撃吸収の関係について比較検討した. 方法: 衝撃吸収試験には自製落下衝撃試験装置を用い, 試料の厚さは3mmとした. 荷重条件は, ∅10mm (409), 15mm (1a79), 20mm (32.69) の3種の鉄球を高さ60cmから落下させ, 全材料間の衝撃吸収を最大衝撃力で比較した. ショア硬度はJIS規格に基づき測定した. 両試験ともに, 室温条件 (25℃) ならびに口腔内を想定した温度条件 (37℃) において行った. 結果: 温度条件の違いにより, 同一材料において異なる最大衝撃力を示した. 弾性変形の範囲内で吸収できる衝撃力の場合には, 最大衝撃力とショア硬度の問に強い相関が確認された. 口腔内を想定した37℃ の温度条件で, 今回用いた最大の荷重条件では, テッシュコンディショナーとFDソフトは現在市販されているMG材料に比べ, 高い衝撃吸収を示した. 結論: MG材料の温度特性や研究の際の温度条件に配慮する必要がある. 弾性変形による衝撃吸収を示す材料では, 最大衝撃力とショア硬度間の相関が明らかとなった.現在市販されているMG材料に比べ, 高い衝撃吸収を示す材料が存在した.
ISSN:0389-5386
1883-177X
DOI:10.2186/jjps.50.200