騒音に対する自発脳波及び脳血液動態の変化 自発脳波に及ぼす騒音の影響と近赤外線分光法からみた騒音に対する反応特性
「1. はじめに」数Hzから十数kHz付近にまで及ぶヒトの可聴域のうち会話領域とされる周波数帯域は1kHzを中心に125Hzあたりから4kHz付近までとされている[注1, 2]. 私達が日常的に耳にする騒音は幾つかの周波数を含んでいるため, 会話が邪魔されることもしばしばである. 騒音規制法は音圧に対する制約を設けているものの, 騒音の種類や周波数に対する規制は無く, またこれらに対する個人の感性の違いを客観的に理解するのは難しいとされている. そこで本研究では, 音圧を一定にたもった騒音および語音に騒音をかぶせて聴かせたときの脳波を脳波解析装置(感性スペクトル解析装置ESA-16:エヌエフ回...
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Published in | 感性工学研究論文集:感性工学 Vol. 2; no. 1; pp. 19 - 26 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本感性工学会
2002
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Summary: | 「1. はじめに」数Hzから十数kHz付近にまで及ぶヒトの可聴域のうち会話領域とされる周波数帯域は1kHzを中心に125Hzあたりから4kHz付近までとされている[注1, 2]. 私達が日常的に耳にする騒音は幾つかの周波数を含んでいるため, 会話が邪魔されることもしばしばである. 騒音規制法は音圧に対する制約を設けているものの, 騒音の種類や周波数に対する規制は無く, またこれらに対する個人の感性の違いを客観的に理解するのは難しいとされている. そこで本研究では, 音圧を一定にたもった騒音および語音に騒音をかぶせて聴かせたときの脳波を脳波解析装置(感性スペクトル解析装置ESA-16:エヌエフ回路設計ブロック, 脳機能研究所社製)で計測, 解析した結果と前額部のDeoxy Hb(デオキシヘモグロビン)とTotal Hb(総ヘモグロビン)量の変化を近赤外線分光法(非侵襲ハンディ酸素モニタHEO-200:オムロン社製)により測定し解析した結果から騒音のもつ周波数のちがいと前頭葉における自発脳波及び血液動態との関係について評価することを目的とした. |
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ISSN: | 1346-1958 |
DOI: | 10.5057/jjske2001.2.19 |