18-クラウン-6, ベンゾ-18-クラウン-6及びジベンゾ-18-クラウン-6のアルカリ金属ピクリン酸塩に対する抽出能及び抽出選択能の素平衡定数による原因解明
18-クラウン-6, ベンゾ-18-クラウン-6, ジベンゾ-18-クラウン-6のアルカリ金属イオン抽出能及び抽出選択能に対する溶媒効果, クラウンエーテル (L) の大きさと構造柔軟性, そしてベンゾ基等の影響を平衡論により定量的に解明する目的で, これらのクラウンエーテルとアルカリ金属ピクリン酸塩 (MA) との1 : 1 : 1錯体 (MLA) に関して, 種々の低誘電率希釈剤への全抽出定数と分配定数, そして水中におけるイオン対生成定数を25℃で決定した. 更に, すべてのクラウンエーテルについて, 分配定数を25℃で測定した. クラウンエーテル自身とMLA錯体の分配挙動は, クロロホ...
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Published in | 分析化学 Vol. 51; no. 7; pp. 515 - 525 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本分析化学会
2002
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Summary: | 18-クラウン-6, ベンゾ-18-クラウン-6, ジベンゾ-18-クラウン-6のアルカリ金属イオン抽出能及び抽出選択能に対する溶媒効果, クラウンエーテル (L) の大きさと構造柔軟性, そしてベンゾ基等の影響を平衡論により定量的に解明する目的で, これらのクラウンエーテルとアルカリ金属ピクリン酸塩 (MA) との1 : 1 : 1錯体 (MLA) に関して, 種々の低誘電率希釈剤への全抽出定数と分配定数, そして水中におけるイオン対生成定数を25℃で決定した. 更に, すべてのクラウンエーテルについて, 分配定数を25℃で測定した. クラウンエーテル自身とMLA錯体の分配挙動は, クロロホルムの場合を除いて, 正則溶液論で説明することができた. LとMLA錯体のモル体積と溶解パラメーターを決定した. これら三つのクラウンエーテルのMAに対する抽出能及び抽出選択能 (K+>Rb+>Cs+>Na+>Li+) を四つの素平衡定数を用いて詳細に考察し, 本研究の目的を達成した. |
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ISSN: | 0525-1931 |
DOI: | 10.2116/bunsekikagaku.51.515 |