接着性レジンセメントの歯ブラシ摩耗についての研究 フィラー含有ルーティングセメントにおける歯ブラシ摩耗
「I. 緒言」破折しやすいオールセラミックスを接着性レジンセメント(以下レジンセメント)で歯質に接着し一体化することにより, 強固で審美的な修復結果が得られるようになり1)オールセラミックスによる歯冠修復物が広く臨床応用されるようになった2~7). このオールセラミックスによる歯冠修復物の特徴は従来の陶材焼付鋳造冠のような金属によるコーピングを使用しないため, いわゆるカメレオン効果により歯冠色と調和しやすく, 辺縁歯肉の着色や変色および金属色透過による審美性の低下を生じない. このため, アンレー, ラミネートベニアおよびクラウンの症例のマージンを歯肉縁上に設定できる. しかし, オールセラ...
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Published in | 日本補綴歯科学会雑誌 Vol. 42; no. 6; pp. 945 - 949 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
社団法人 日本補綴歯科学会
10.12.1998
日本補綴歯科学会 |
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ISSN | 0389-5386 1883-177X |
DOI | 10.2186/jjps.42.945 |
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Summary: | 「I. 緒言」破折しやすいオールセラミックスを接着性レジンセメント(以下レジンセメント)で歯質に接着し一体化することにより, 強固で審美的な修復結果が得られるようになり1)オールセラミックスによる歯冠修復物が広く臨床応用されるようになった2~7). このオールセラミックスによる歯冠修復物の特徴は従来の陶材焼付鋳造冠のような金属によるコーピングを使用しないため, いわゆるカメレオン効果により歯冠色と調和しやすく, 辺縁歯肉の着色や変色および金属色透過による審美性の低下を生じない. このため, アンレー, ラミネートベニアおよびクラウンの症例のマージンを歯肉縁上に設定できる. しかし, オールセラミックス自体の硬くて脆い性質により, 辺縁形態はバットジョイントであるショルダータイプのフィニッシュラインを付与する場合が多く, マージン付近のセメントライン(以下セメント層)はチャンファータイプなどのスリップジョイントよりも厚くなる. |
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ISSN: | 0389-5386 1883-177X |
DOI: | 10.2186/jjps.42.945 |