介護予防事業における女性高齢者対象の尿失禁対策プログラムの効果

【目的】介護予防事業として女性高齢者を対象に月1回全3回実施した教育と骨盤底筋トレーニングを組み合わせたプログラムの効果を明らかにすることを目的とした。【方法】第1回,第3回,講座終了1ヵ月後に評価を実施した。下部尿路症状を評価するためにICIQ-SF,過活動膀胱症状スコアにて評価を行い,欠損値のない31名を対象とした。プログラムでは尿失禁や過活動膀胱の説明,骨盤底筋群の位置,日常生活の注意などの説明と,骨盤底筋トレーニングを含めた運動指導を実施した。参加者には記録表を配布し,運動を継続するよう指導した。【結果】分析を行った結果,ICIQ-SFの第1回と第3回の間に有意な差が認められた。第1回...

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Published inウィメンズヘルス・メンズヘルス理学療法学 Vol. 2; pp. 1 - 9
Main Author 知脇, 希
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ウィメンズヘルス・メンズヘルス理学療法研究会 2025
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Summary:【目的】介護予防事業として女性高齢者を対象に月1回全3回実施した教育と骨盤底筋トレーニングを組み合わせたプログラムの効果を明らかにすることを目的とした。【方法】第1回,第3回,講座終了1ヵ月後に評価を実施した。下部尿路症状を評価するためにICIQ-SF,過活動膀胱症状スコアにて評価を行い,欠損値のない31名を対象とした。プログラムでは尿失禁や過活動膀胱の説明,骨盤底筋群の位置,日常生活の注意などの説明と,骨盤底筋トレーニングを含めた運動指導を実施した。参加者には記録表を配布し,運動を継続するよう指導した。【結果】分析を行った結果,ICIQ-SFの第1回と第3回の間に有意な差が認められた。第1回と講座終了1ヵ月後には減少傾向はみられたが有意な差は認められなかった。過活動膀胱症状スコアには有意な差は認められなかった。【結論】尿失禁対策プログラムを実施した結果,第1回から第3回にかけてICIQ-SFの改善が認められ一定の効果が確認できた。しかし,講座終了後に明らかな持続効果は認められなかった。今後は講座終了後の効果の持続,過活動膀胱症状の改善,参加継続について修正を加え実施していきたい。
ISSN:2759-4386
DOI:10.69171/jwhmhpt.jwhmhpt202401