臨床材料分離菌の各種抗菌薬に対する感受性サーベイランス (2年次報告)
臨床分離株のカルバペネム系抗菌薬耐性傾向を検討する目的で全国21施設の参加による研究グループを組織し, カルバペネム系抗菌薬を中心に抗菌力を検討した。1995年10月から12月までに各施設で分離された11菌種1282株について, 17種類の抗菌薬のMICを微量液体希釈法により測定した。 その結果, カルバペネム系抗菌薬は, 1. MSSAおよびStreptococcus pneumoniaeに対し強い抗菌力を示し, Enterococcus faecalisに対してもAmpicillinと同程度の抗菌力を示した。しかし, MRSAに対する抗菌力は弱かった。 2. Haemophilusin f...
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Published in | The Japanese Journal of Antibiotics Vol. 51; no. 2; pp. 47 - 68 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益財団法人 日本感染症医薬品協会
25.02.1998
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ISSN | 0368-2781 2186-5477 |
DOI | 10.11553/antibiotics1968b.51.47 |
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Summary: | 臨床分離株のカルバペネム系抗菌薬耐性傾向を検討する目的で全国21施設の参加による研究グループを組織し, カルバペネム系抗菌薬を中心に抗菌力を検討した。1995年10月から12月までに各施設で分離された11菌種1282株について, 17種類の抗菌薬のMICを微量液体希釈法により測定した。 その結果, カルバペネム系抗菌薬は, 1. MSSAおよびStreptococcus pneumoniaeに対し強い抗菌力を示し, Enterococcus faecalisに対してもAmpicillinと同程度の抗菌力を示した。しかし, MRSAに対する抗菌力は弱かった。 2. Haemophilusin fulenzaeに対しては, Onoxacinが最も強い抗菌力を示し, 次いでMeropenemの順であった。他のカルバペネム系抗菌薬は, FlomoxefおよびCefotiamとほぼ同程度の抗菌力を示した。 3. Escherichia coli, Klebsiella pneurnoniae, Entembacter cloacaeおよびBactemides fragilis groupに対するカルバペネム系抗菌薬は強い抗菌力を示し, 他のβ-ラクタム系抗菌薬に比べ優れた抗菌力を示した。同様に, Serratia marcescensに対するカルバペネム系抗菌薬の抗菌力は, 他のβ-ラクタム系抗菌薬より強かったものの, 一部に耐性株が認められた。 4. Pseudomonas aeruginosaに対するカルバペネム系抗菌薬の抗菌力は, Ceftazidime, Aztreonam, Amikacinとほぼ同程度であった。 |
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ISSN: | 0368-2781 2186-5477 |
DOI: | 10.11553/antibiotics1968b.51.47 |