幼児靴設計のための足部形態特性

幼児の運動靴設計の基礎資料を得るため, 1~6歳の男女児208名の足部の形態計測を行い, 次のような結果を得た. (1) 幼児の足部の形態特性は, 歩行技術の習得や完成に伴って変化する傾向が認められた. (2) 足部計測値は, クラスター分析により (1) 身長と関連の強い長径項目, (2) 体重との関連の強い周径項目と足幅, (3) 独立性の高い高径項目と踵幅, インステップ幅に分類できた. (3) 足部の成長は部位によって異なり, 足部外郭線の内側縁は加齢に伴いS字状になり, 足底の外郭線は扇形になった. また, 足囲位の前頭断面形状は背面が扁平になり, インステップ囲位の前頭断面形状は山...

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Published in人間工学 Vol. 30; no. 2; pp. 71 - 83
Main Authors 土肥, 麻佐子, 高橋, 彬, 小池, 美枝子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本人間工学会 1994
日本人間工学会
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Summary:幼児の運動靴設計の基礎資料を得るため, 1~6歳の男女児208名の足部の形態計測を行い, 次のような結果を得た. (1) 幼児の足部の形態特性は, 歩行技術の習得や完成に伴って変化する傾向が認められた. (2) 足部計測値は, クラスター分析により (1) 身長と関連の強い長径項目, (2) 体重との関連の強い周径項目と足幅, (3) 独立性の高い高径項目と踵幅, インステップ幅に分類できた. (3) 足部の成長は部位によって異なり, 足部外郭線の内側縁は加齢に伴いS字状になり, 足底の外郭線は扇形になった. また, 足囲位の前頭断面形状は背面が扁平になり, インステップ囲位の前頭断面形状は山高になった. (4) 年齢や足長のサイズによる足部の形状差は, 前方外側で顕著であり, 踵部では小さい. ボール高の平均値はいずれも28.3~30.2mmであった.
ISSN:0549-4974
1884-2844
DOI:10.5100/jje.30.71