腰痛疾患に対するSpinal block

硬膜外・神経根ブロック等の保存療法で効果がなかった腰椎椎間板ヘルニア, 腰部脊柱管狭窄症等269例ならび術後愁訴の6例に対してspinal blockを行った.年齢は平均54歳, 痛みの期間は平均775日であった.使用薬剤は1%塩酸メビバカインまたは1%リドカイン3mlで150例にリン酸デキサメタゾン1.9~3.8mgを併用した.腰痛, 歩行時痛, 間欠跛行などの自覚症状で評価した総合改善率は平均66%であり, 術後愁訴の6例はすべて著明な改善を認めた.spinal blockが無効であった症例のうち73例 (27%) は手術療法を受けたが, これらの症例はブロック前の臨床所見から本来手術の適...

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Published in日本腰痛研究会雑誌 Vol. 4; no. 1; pp. 69 - 74
Main Authors 藤森, 信広, 木下, 朋雄, 岩間, 徹, 伊藤, 博志, 木下, 知子, 高山, 螢
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腰痛学会 12.10.1998
日本腰痛研究会
Subjects
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ISSN1341-7355
1884-2186
DOI10.14898/yotsu1995.4.69

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Summary:硬膜外・神経根ブロック等の保存療法で効果がなかった腰椎椎間板ヘルニア, 腰部脊柱管狭窄症等269例ならび術後愁訴の6例に対してspinal blockを行った.年齢は平均54歳, 痛みの期間は平均775日であった.使用薬剤は1%塩酸メビバカインまたは1%リドカイン3mlで150例にリン酸デキサメタゾン1.9~3.8mgを併用した.腰痛, 歩行時痛, 間欠跛行などの自覚症状で評価した総合改善率は平均66%であり, 術後愁訴の6例はすべて著明な改善を認めた.spinal blockが無効であった症例のうち73例 (27%) は手術療法を受けたが, これらの症例はブロック前の臨床所見から本来手術の適応であった.重篤な合併症はなく, 2%に軽度の頭痛を認めた.spinal blockは有効な治療法であり, かつ手術療法の是非を判断する際にも有用である.
ISSN:1341-7355
1884-2186
DOI:10.14898/yotsu1995.4.69