400ml採血由来白血球除去赤血球の調製に用いるフィルターの検討

抗白血球抗体をもつ患者の赤血球輸血には発熱などの輸血副作用を防止するために, 白血球除去赤血球製剤が適応とされ, その使用量も増加の傾向にある. わが国における白血球除去赤血球製剤は生物学的製剤基準1)に収載されており, その調製にはフィルター法が採用されている. 近年白血球除去専用として開発された新しいフィルターに, イムガードIG-400Y(以下IG-400Y), Erypurg-2(以下Erypur), Miropore L(以下Miropore), Sepacell R-500(以下Sepacell)がある. この4種フィルターを同一条件で, 同時に検討した研究報告はまだない. 今回筆...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 34; no. 5; pp. 540 - 545
Main Authors 武部, 道和, 坪倉, 兌雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会 1988
日本輸血学会
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Summary:抗白血球抗体をもつ患者の赤血球輸血には発熱などの輸血副作用を防止するために, 白血球除去赤血球製剤が適応とされ, その使用量も増加の傾向にある. わが国における白血球除去赤血球製剤は生物学的製剤基準1)に収載されており, その調製にはフィルター法が採用されている. 近年白血球除去専用として開発された新しいフィルターに, イムガードIG-400Y(以下IG-400Y), Erypurg-2(以下Erypur), Miropore L(以下Miropore), Sepacell R-500(以下Sepacell)がある. この4種フィルターを同一条件で, 同時に検討した研究報告はまだない. 今回筆者らはこれらのフィルターを入手し, 日赤業務標準2)に準じて400ml採血由来白血球除去赤血球(以下400-LPRC)を調製し白血球の除去率を中心に, それぞれの性能とフィルター通過による赤血球機能への影響について検討した.
ISSN:0546-1448
1883-8383
DOI:10.3925/jjtc1958.34.540