第4腰椎に発生した良性骨芽細胞腫の1例

第4腰椎に発生した良性骨芽細胞腫に対して, 観血的治療を施行したので, その臨床経過を報告する.症例は1976年生まれの男性で, 以前より腰痛を時に認めるも放置, 1995年より徐々に腰痛増強し, 1996年, 前医受診.CT等の画像診断にて第4腰椎の骨腫瘍を指摘され, 生検にて良性骨芽細胞腫の診断を受けたが, 腰痛改善したため以後経過観察となった.しかし約1年の間に腫瘍の急速な増大を認め, さらに腰痛再発したため, 手術目的にて当院紹介入院となった.腫瘍は第4腰椎の右椎弓部に存在し, 1年の経過でサイズが約4倍に増大していた.手術は腫瘍を完全摘出後, 第3腰椎から第5腰椎間の右側のみにISO...

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Published in日本腰痛研究会雑誌 Vol. 5; no. 1; pp. 67 - 72
Main Authors 安部, 淳, 薗田, 恭輔, 永田, 見生, 井本, 浩樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腰痛学会 29.10.1999
日本腰痛研究会
Subjects
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ISSN1341-7355
1884-2186
DOI10.14898/yotsu1995.5.67

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Summary:第4腰椎に発生した良性骨芽細胞腫に対して, 観血的治療を施行したので, その臨床経過を報告する.症例は1976年生まれの男性で, 以前より腰痛を時に認めるも放置, 1995年より徐々に腰痛増強し, 1996年, 前医受診.CT等の画像診断にて第4腰椎の骨腫瘍を指摘され, 生検にて良性骨芽細胞腫の診断を受けたが, 腰痛改善したため以後経過観察となった.しかし約1年の間に腫瘍の急速な増大を認め, さらに腰痛再発したため, 手術目的にて当院紹介入院となった.腫瘍は第4腰椎の右椎弓部に存在し, 1年の経過でサイズが約4倍に増大していた.手術は腫瘍を完全摘出後, 第3腰椎から第5腰椎間の右側のみにISOLA pedicle screw systemによる固定術と棘突起間wiringを行い, 左椎弓に腸骨片を移植した.術後経過は良好で, 術後1年の時点で, 骨癒合は完成し, また再発も認めていない.
ISSN:1341-7355
1884-2186
DOI:10.14898/yotsu1995.5.67