口腔粘膜の湿潤度に関する検討 正常口腔粘膜における部位による違いについて
正常口腔粘膜上皮の湿潤度の部位による違いについて検討した。対象は健康成人ボランティア30名 (男性11名, 女性19名, 平均年齢30.7歳) とした。測定機器は口腔水分計モイスチャーチェッカームーカス (MY01MS, スカラ社製) を用いた。測定部位は舌背, 頬粘膜, 口蓋, 歯肉とした。統計学的分析にはt検定を用いた。その結果, 舌背の平均値は23.2, 頬粘膜は22.8, 口蓋は8.0, 歯肉は4.7で, 舌背と頬粘膜は類似した値であったが, その他の部位はいずれも統計学的に有意に差があった。以上の結果から口腔粘膜の湿潤度は舌背>頬粘膜>口蓋>歯肉の順で高く, 部位に...
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Published in | 日本口腔粘膜学会雑誌 Vol. 9; no. 2; pp. 50 - 55 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本口腔内科学会
30.12.2003
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Subjects | |
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ISSN | 1341-7983 1884-1473 |
DOI | 10.6014/jjomm1995.9.50 |
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Summary: | 正常口腔粘膜上皮の湿潤度の部位による違いについて検討した。対象は健康成人ボランティア30名 (男性11名, 女性19名, 平均年齢30.7歳) とした。測定機器は口腔水分計モイスチャーチェッカームーカス (MY01MS, スカラ社製) を用いた。測定部位は舌背, 頬粘膜, 口蓋, 歯肉とした。統計学的分析にはt検定を用いた。その結果, 舌背の平均値は23.2, 頬粘膜は22.8, 口蓋は8.0, 歯肉は4.7で, 舌背と頬粘膜は類似した値であったが, その他の部位はいずれも統計学的に有意に差があった。以上の結果から口腔粘膜の湿潤度は舌背>頬粘膜>口蓋>歯肉の順で高く, 部位により大きな差があり, 各部位の構造や機能の違いが口腔粘膜の湿潤度に影響している可能性が示唆された。 |
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ISSN: | 1341-7983 1884-1473 |
DOI: | 10.6014/jjomm1995.9.50 |