拡張型心筋症の不整脈の特徴

拡張型心筋症223例において不整脈の頻度や重症度を, 電気生理学的検査 (EPS) , 加算平均心電図 (SAECG) , T wave alternans (TWA) 施行例では心室性不整脈, 心機能や予後との関連を検討した.心房細動は24%, 心室頻拍 (VT) は48%と高頻度に認め, 心機能の推移と不整脈頻度は密に関連した.EPSで持続性VTは68% (13/19) に誘発され, 有効薬は38%に決定可で, 有効薬決定例のうち3例が突然死した.SAEOG異常群では正常群に比し, 6連発以上のVTは有意に高率であった.23例の心臓死 (突然死8例, 心不全死15例) を認め, 突然死群で...

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Published in心電図 Vol. 19; no. 3; pp. 243 - 249
Main Authors 大西, 祥男, 山城, 荒平, 武居, 明日美, 足立, 和正, 黒田, 奈己, 岡嶋, 克則, 井上, 聡子, 吉田, 明宏, 横田, 慶之, 横山, 光宏
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 一般社団法人 日本不整脈心電学会 25.05.1999
日本心電学会
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Summary:拡張型心筋症223例において不整脈の頻度や重症度を, 電気生理学的検査 (EPS) , 加算平均心電図 (SAECG) , T wave alternans (TWA) 施行例では心室性不整脈, 心機能や予後との関連を検討した.心房細動は24%, 心室頻拍 (VT) は48%と高頻度に認め, 心機能の推移と不整脈頻度は密に関連した.EPSで持続性VTは68% (13/19) に誘発され, 有効薬は38%に決定可で, 有効薬決定例のうち3例が突然死した.SAEOG異常群では正常群に比し, 6連発以上のVTは有意に高率であった.23例の心臓死 (突然死8例, 心不全死15例) を認め, 突然死群で心不全死群に比し6連発以上のVTは有意に高率であった.SAEOG異常群で6例が, 正常群で2例が突然死した.TWA陽性は40%, 陰性が43%, 判定不能は17%であった.TWA陽性群では陰性群に比較し, VTは有意に高率であった (61%vs8%, p<0.001) .
ISSN:0285-1660
1884-2437
DOI:10.5105/jse.19.243