図画工作・美術科教育における<小中連携/一貫教育>の現状と課題

本研究では,他教科も含めた<小中連携/一貫教育>の全体像をふまえて,図画工作・美術科教育行政におけるその姿勢について,学習指導要領関連出版物や文科省研究開発学校実践から見い出すとともに,美術教育実践に関する民間教育団体,研究サークルなどの出版物から,これに関する言説や実践を取り出し,研究開発学校の実践とあわせて整理・考察し,現状と課題を確認した。近年,美術教育行政においては,<子どもの現在の姿>を一層重視する傾向にあり,小中の独自性が強調され<連携/一貫>意識が後退していると考えられること,研究開発学校では,この弱点を克服すべく「造形遊び」「鑑賞活動」を活か...

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Published in美術教育学:美術科教育学会誌 Vol. 29; pp. 103 - 116
Main Author 宇田, 秀士
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 美術科教育学会 2008
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ISSN0917-771X
2424-2497
DOI10.24455/aaej.29.0_103

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Summary:本研究では,他教科も含めた<小中連携/一貫教育>の全体像をふまえて,図画工作・美術科教育行政におけるその姿勢について,学習指導要領関連出版物や文科省研究開発学校実践から見い出すとともに,美術教育実践に関する民間教育団体,研究サークルなどの出版物から,これに関する言説や実践を取り出し,研究開発学校の実践とあわせて整理・考察し,現状と課題を確認した。近年,美術教育行政においては,<子どもの現在の姿>を一層重視する傾向にあり,小中の独自性が強調され<連携/一貫>意識が後退していると考えられること,研究開発学校では,この弱点を克服すべく「造形遊び」「鑑賞活動」を活かそうとする実践が試行されていること,民間教育団体の研究蓄積をふまえ,小研究グループで構想が生まれつつあること,カリキュラムの枠組み作成上の留意点として大綱化と題材配列の併記,などを示した。
ISSN:0917-771X
2424-2497
DOI:10.24455/aaej.29.0_103