β-シクロデキストリン結合型ポリビニルアルコール球状含水ゲルの合成と微生物固定化担体としての応用

ソフトマテリアルであるポリビニルアルコール(PVA)球状含水ゲルの一つとして,有機物の包接能をもつβ-シクロデキストリン(βCyD)の存在下,PVAのホルマール化をHCHO濃度80 g/L,反応温度80°C,反応時間3 hの条件に供することで,βCyD含有量10~110 µmol/gのβCyD結合型PVA球状含水ゲル(PVA-bonded-βCyD)を調製した.βCyD含有量0,10,33,41,そして74 µmol/gのPVA球状含水ゲルに,それぞれフェノール(PhOH)分解菌を吸着固定化して生体固定化触媒を調製した.次に,初期濃度500 mg/LのPhOHを含むモデル排水500 mLに,生...

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Published in高分子論文集 Vol. 72; no. 10; pp. 606 - 616
Main Authors 山﨑, 博人, 德永, 光, 福永, 公寿
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 高分子学会 2015
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Summary:ソフトマテリアルであるポリビニルアルコール(PVA)球状含水ゲルの一つとして,有機物の包接能をもつβ-シクロデキストリン(βCyD)の存在下,PVAのホルマール化をHCHO濃度80 g/L,反応温度80°C,反応時間3 hの条件に供することで,βCyD含有量10~110 µmol/gのβCyD結合型PVA球状含水ゲル(PVA-bonded-βCyD)を調製した.βCyD含有量0,10,33,41,そして74 µmol/gのPVA球状含水ゲルに,それぞれフェノール(PhOH)分解菌を吸着固定化して生体固定化触媒を調製した.次に,初期濃度500 mg/LのPhOHを含むモデル排水500 mLに,生体固定化担体10 wt%量添加し,回分式で,室温でばっ気した際のPhOH残留濃度をGC法でモニターした.PVA球状含水ゲルに比べ,PhOH除去速度を約2倍に加速することができた.
ISSN:0386-2186
1881-5685
DOI:10.1295/koron.2015-0024