下顎後退症に対する下顎枝矢状分割術後の顎位安定性

「緒言」下顎後退症では, 習慣性の前方咬合に起因した下顎頭の形態変化や下顎窩内での位置異常を認めることが多く, 手術時の下顎の位置決めが難しい. また, 咬合の改善のため下顎を前方に移動させると開口筋が引き伸ばされることになり, 術後にオトガイ部の後下方へのrelapseが生じやすいなど, 下顎前突症では見られない多くの問題点がある. しかし日本人を対象とした骨格性下顎後退症の治療成績を述べた報告は少ない. 欧米諸国においては下顎後退症の頻度が高いことから, 下顎後退症に対する顎矯正手術後の安定性に関する研究が多くなされており, 手術術式や固定法についての工夫も見られる....

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Published in日本顎変形症学会雑誌 Vol. 15; no. 2; pp. 59 - 67
Main Authors 高木, 多加志, 野間, 弘康, 椎木, さやか
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本顎変形症学会 15.08.2005
日本顎変形症学会
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ISSN0916-7048
1884-5045
DOI10.5927/jjjd1991.15.59

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Summary:「緒言」下顎後退症では, 習慣性の前方咬合に起因した下顎頭の形態変化や下顎窩内での位置異常を認めることが多く, 手術時の下顎の位置決めが難しい. また, 咬合の改善のため下顎を前方に移動させると開口筋が引き伸ばされることになり, 術後にオトガイ部の後下方へのrelapseが生じやすいなど, 下顎前突症では見られない多くの問題点がある. しかし日本人を対象とした骨格性下顎後退症の治療成績を述べた報告は少ない. 欧米諸国においては下顎後退症の頻度が高いことから, 下顎後退症に対する顎矯正手術後の安定性に関する研究が多くなされており, 手術術式や固定法についての工夫も見られる.
ISSN:0916-7048
1884-5045
DOI:10.5927/jjjd1991.15.59