動画像処理によるドライバーの視線自動検出

本研究の目的は, 自動車運転時のドライバーの眼の動きを動画像処理を用いて検出することである. 本手法は, ドライバーの典型的な注視方向を前方, ドアミラー, ルームミラー, 車載情報機器に設定し, 自動車に搭載されたCCDカメラから録画された顔画像から, 動画像処理によって走行中のドライバーの眼の動きを検出する. 眼の動きを解析するために, 数フレーム前からの黒目中心位置と眼領域の移動量, 眼の開閉度, 投票数 (Hough 変換に関する指標) の4つの指標を考えた. これらの指標から決定した判定基準により, ドライバーの眼の動きを測定した結果, 注視方向の高い検出精度は要求できないものの,...

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Published in人間工学 Vol. 31; no. 1; pp. 39 - 50
Main Authors 大門, 樹, 茂木, 一秀, 川嶋, 弘尚
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 一般社団法人 日本人間工学会 1995
日本人間工学会
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Summary:本研究の目的は, 自動車運転時のドライバーの眼の動きを動画像処理を用いて検出することである. 本手法は, ドライバーの典型的な注視方向を前方, ドアミラー, ルームミラー, 車載情報機器に設定し, 自動車に搭載されたCCDカメラから録画された顔画像から, 動画像処理によって走行中のドライバーの眼の動きを検出する. 眼の動きを解析するために, 数フレーム前からの黒目中心位置と眼領域の移動量, 眼の開閉度, 投票数 (Hough 変換に関する指標) の4つの指標を考えた. これらの指標から決定した判定基準により, ドライバーの眼の動きを測定した結果, 注視方向の高い検出精度は要求できないものの, 前方への注視, ルームミラーの利用, ドアミラーの利用, ナビゲーションシステムなどの車載情報機器への注視などを検出することができた. また, このアルゴリズムによる1フレーム当たりの計算時間は読み込み時間を含めて約1秒程度であり, リアルタイム処理の可能性を示唆することができた.
ISSN:0549-4974
1884-2844
DOI:10.5100/jje.31.39