匠の技>顎裂骨移植術を用いた口唇裂口蓋裂患者の顎裂治療 ―東北大学歯学部における取り組み

顎裂骨移植術は現在,口唇裂・口蓋裂患者の永久歯咬合形成において必要かつ不可欠なものであることは論をまたない。しかし驚くことに,顎裂骨移植術が本邦において施行されるようになってからまだ半世紀にも満たない。本邦では1982年3月17日に当時東北大学歯学部第2口腔外科教授であった故手島貞一教授によって始められた。また顎裂骨移植後の永久歯咬合形成は,本学会元編集委員長である,故幸地省子先生を中心とした先生方により,幾多の変遷を経て今日の本邦での口唇裂・口蓋裂患者の治療モデルとなった。今回1980年代から東北大学歯学部第二口腔外科および顎口腔機能治療部を中心に行われた顎裂骨移植術を用いた永久歯咬合形成の...

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Bibliographic Details
Published in日本口蓋裂学会雑誌 Vol. 50; no. 1; pp. 1 - 9
Main Author 髙橋, 哲
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本口蓋裂学会 2025
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ISSN0386-5185
2186-5701
DOI10.11224/cleftpalate.co50-1

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Summary:顎裂骨移植術は現在,口唇裂・口蓋裂患者の永久歯咬合形成において必要かつ不可欠なものであることは論をまたない。しかし驚くことに,顎裂骨移植術が本邦において施行されるようになってからまだ半世紀にも満たない。本邦では1982年3月17日に当時東北大学歯学部第2口腔外科教授であった故手島貞一教授によって始められた。また顎裂骨移植後の永久歯咬合形成は,本学会元編集委員長である,故幸地省子先生を中心とした先生方により,幾多の変遷を経て今日の本邦での口唇裂・口蓋裂患者の治療モデルとなった。今回1980年代から東北大学歯学部第二口腔外科および顎口腔機能治療部を中心に行われた顎裂骨移植術を用いた永久歯咬合形成の創成期治療体系についてここに紹介する。
ISSN:0386-5185
2186-5701
DOI:10.11224/cleftpalate.co50-1