市販の弁当に含まれる野菜等食材の特徴

【目的】市販の弁当の野菜量増加に向け,市販の弁当に含まれる野菜等重量(野菜類,海藻類,きのこ類,いも類の総重量)を調査し,出現頻度の多い野菜等食材と,その調理法を検討した。【方法】横浜市内の食品関連事業者が販売する一般の弁当94食と,「健康な食事・食環境」認証制度で認証を受けたスマートミールの弁当94食を対象とした。一般の弁当に含まれる野菜等重量を計量し,野菜等重量の四分位値で4群に分け,価格,栄養素等量をKruskal-Wallis検定を用いて比較した。スマートミールの弁当は,事業者が提出したデータから野菜等重量の情報を収集した。一般の弁当,スマートミールの弁当それぞれで野菜等食材の種類,調...

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Published in栄養学雑誌 Vol. 83; no. 3; pp. 140 - 150
Main Authors 谷内, ななみ, 佐藤, 清香, 西田, 依小里, 赤松, 利恵
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本栄養改善学会 01.06.2025
日本栄養改善学会
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Summary:【目的】市販の弁当の野菜量増加に向け,市販の弁当に含まれる野菜等重量(野菜類,海藻類,きのこ類,いも類の総重量)を調査し,出現頻度の多い野菜等食材と,その調理法を検討した。【方法】横浜市内の食品関連事業者が販売する一般の弁当94食と,「健康な食事・食環境」認証制度で認証を受けたスマートミールの弁当94食を対象とした。一般の弁当に含まれる野菜等重量を計量し,野菜等重量の四分位値で4群に分け,価格,栄養素等量をKruskal-Wallis検定を用いて比較した。スマートミールの弁当は,事業者が提出したデータから野菜等重量の情報を収集した。一般の弁当,スマートミールの弁当それぞれで野菜等食材の種類,調理法を記述統計でまとめた。【結果】一般の弁当の野菜等重量の中央値は 29 g/食で,スマートミールの基準である 140 g以上に合致する弁当は無かった。野菜等重量4群では価格に差がみられ(p<0.001),野菜等重量が多い群は価格が高かった。野菜等食材では,一般の弁当とスマートミールの弁当に共通して根菜類の出現頻度が高かった。調理法では,一般の弁当では漬物の出現頻度が最も高かったが,スマートミールの弁当では低かった。【結論】一般の弁当でスマートミールの野菜等重量の基準を満たす弁当は無く,野菜等重量が多い弁当の価格が高かった。出現頻度が最も多かった野菜等食材は根菜類,調理法は漬物であった。
ISSN:0021-5147
1883-7921
DOI:10.5264/eiyogakuzashi.83.140