リハビリテーションに携る者としての資質 職業倫理と科学性
-職業倫理と科学性について 今回の全国研修会のメインテーマは「理学療法士の資質-人間性知識技術」であるが, 理学療法士(以下PTと略す)としての資質の前に, リハビリテーション(以下, リハと略す)に携る者としての資質があることが大前提になると考えたい. これはPTはPTとしての専門性と同時に, むしろそれ以前に, 「リハに携わる者としての専門性」をもっているし, それをもっと自覚する必要があるということである. なおここで「まずPTとしての専門性を確立することが先決で, リハに携わるものとしての専門性はその後である」と言う議論が起こることは十分考えられる. しかしこれは全く逆である. なぜな...
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Published in | 理学療法学 Vol. 31; no. 4; pp. 227 - 232 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本理学療法士学会
20.06.2004
日本理学療法士協会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0289-3770 2189-602X |
DOI | 10.15063/rigaku.KJ00001021106 |
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Summary: | -職業倫理と科学性について 今回の全国研修会のメインテーマは「理学療法士の資質-人間性知識技術」であるが, 理学療法士(以下PTと略す)としての資質の前に, リハビリテーション(以下, リハと略す)に携る者としての資質があることが大前提になると考えたい. これはPTはPTとしての専門性と同時に, むしろそれ以前に, 「リハに携わる者としての専門性」をもっているし, それをもっと自覚する必要があるということである. なおここで「まずPTとしての専門性を確立することが先決で, リハに携わるものとしての専門性はその後である」と言う議論が起こることは十分考えられる. しかしこれは全く逆である. なぜなら, 理学療法は一人ひとりの患者利用者障害のある人のリハ(全人間的復権)を目的とした働きかけである. そして第2には広い視野を共有する多くの異なった職種との, 共通の目標を目指しての「協業」のなかで切磋琢磨してこそ, 他の職種でなくPTであればこそ発揮できチームに貢献できる役割が明確になり, 真の意味のPTの専門性が明らかになっていくからである. |
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ISSN: | 0289-3770 2189-602X |
DOI: | 10.15063/rigaku.KJ00001021106 |